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薬物治療開始 痛風発作 が起こることも

薬物治療開始 痛風発作

薬物治療開始 痛風発作 が起こることもあります。どうしてなんだろう?と驚いたり困惑する人もいます。

薬物治療開始 痛風発作 なぜ? とショックを受け、治療に疑問を感じることも

多くの痛風患者は、急な発作から病院に駆け込んで治療を受けることになります。そして、なんとか症状も治まり、本格的に尿酸降下薬を使った治療を始めますが、その後まもなく、痛風発作を起こしてしまうケースがあります。

痛風発作を起こさないために薬をのんでいるのに、一体なぜ? と、ほとんどの人が治療に疑問を感じ、戸惑ってしまいます。特に治療を始めた直後というタイミングもあり、希望を打ち砕かれたように感じる人も多いようです。

しかし、ほとんどの場合、治療を始めるにあたって医師から説明がありますから、心の準備ができている人が多いのも事実です。それがたまたま事前に知らされていなかったり、聞いていたのに忘れてしまっていたりすると、大きなショックを感じてしまうことになります。
では、よりによって痛風を根本的に治そうと治療を始めたとたん、痛風発作を起こしてしまうのはなぜなのでしょうか。

尿酸値が急激に下がると患部への白血球の攻撃を招く

痛風発作は体内の尿酸値が増加して過剰になった分が結晶化し、関節部などに蓄積することで起こります。根本原因は尿酸値の高い状態が慢性化していることにあります。

実は、慢性的に高い状態にあった尿酸値が急に下がると、それが痛風発作を引き起こす原因になることがあるのです。これを「尿酸値の下降型発作」などと呼んだりすることもあります。

尿酸降下薬を使用すれば、体内の尿酸は減少していきます。しかし、患部の関節部などには、結晶化した尿酸が相変わらず大量に蓄積しています。そうなると、体内と発作を起こした患部との間に大きな尿酸値の高低差が生じることになります。この「差」がきっかけとなって、白血球が尿酸結晶を再び攻撃することがあるのです。

白血球の攻撃が再開されると、関節に張りついている尿酸結晶がはがれ落ち、痛風発作が再発します。治療開始後の痛風発作は、予兆も含めると6 か月以内に40%前後の人が体験すると推測されます。

治療を開始したら心の準備をしっかりしておくのと同時に、尿酸値を急激に下げない、最低でも月に1回は尿酸値を計測する、医師とよく相談しながら治療を進める、などの点に気をつけましょう。

治療開始すぐの発作は症状が軽い

同じ痛風発作でも治療前のいわば「本物の発作」に比べて治療を始めた頃に起こる発作は軽いのが特徴です。
本物の痛風発作は、体内の尿酸が増加し、結晶化して関節部にどんどん蓄積していく過程で起こります。変な言い方ですが上り調子のときに起こる発作といえます。
それに対して治療開始後に起こる発作は尿酸降下薬によって体内の尿酸が減少していく中で起こります。
いわば下り坂の発作ですから症状も軽くてすむのでしょう。
どんなに軽くても痛風発作ですから起こしたくないのは当然ですがその痛みも体内の尿酸が確実に減少しているサインであるという前向きにとらえ粘り強く治療を続けましょう。

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尿酸値 ゆっくり下げる 治療の鉄則で基本

尿酸値 ゆっくり下げる

尿酸値 ゆっくり下げる 治療の鉄則で基本です。意外なことに、尿酸値を急激に下げると、痛風発作を誘発する危険性があるのです。もう痛風発作はこりごりだ、1日も早く尿酸値を正常値まで下げなくてはと、薬を多めに服用したり、強めの薬にしたりすると、逆効果になってしまうわけです。

尿酸値 ゆっくり下げる 薬で尿酸を急激に下げると逆に痛風発作を誘発する

治療でとりあえず痛風発作を抑え、ひと安心したものの、尿酸値は相変わらず高い状態のまま…。
このような場合は、本格的に尿酸値を下げる治療を開始することになりまが、折。まず尿酸値の上昇する原因は酸排泄低下型か尿酸産生過剰型かを調べ、前者なら尿酸排泄促進薬、後者なら尿酸生成抑制薬を服用することになります。

もう二度と、あんなに痛くて苦しい思いはいやだ、しっかり治療して、完全に治すんだ…と、多くの人は固い決意で治療に臨みます。

長期にわたる痛風・高尿酸血症の治療を根気よく継続していくためには、こうした強い意志、前向きの姿勢が何よりも大切になります。しかし、ここでちょっとした落とし穴があります。

意外なことに、尿酸値を急激に下げると、痛風発作を誘発する危険性があるのです。もう痛風発作はこりごりだ、1日も早く尿酸値を正常値まで下げなくてはと、薬を多めに服用したり、強めの薬にしたりすると、逆効果になってしまうわけです。
詳しいメカニズムは次項で説明しますが、どんなに尿酸値を下げたいという気持ちが強くても、あせりは禁物です。

尿酸値の急低下は腎臓に負担、3、4月~半年かけてゆっくりと

尿酸排泄促進薬をいきなり大量に服用すると、尿中に排泄される尿酸の量が急増します。そうなると尿酸を排泄するために腎臓はフル稼働することを強いられますから、腎臓にとっては激しい負担となります。

場合によっては腎臓の機能を低下させる障害を引き起こしたり、尿路結石の原因になったりします。こうした事態を防ぐためには、尿酸値を徐々に、ゆっくり下げていくことが大切になります。

しかし、尿酸値を低下させるペースは、特に基準があるわけではありません。患者の病状に応じて、柔軟に対応していきますが、基本的な姿勢としては、数日単位でみるのではなく、1ヶ月、2ヶ月単位で少しずつ下げていき、3~4ヶ月から半年かけて正常値まで下げていくくらいがいいでしょう。

医師の処方した尿酸降下薬が強すぎたり、量が多すぎたりする場合もあります。その場合の尿酸値の急低下による痛風発作に備えて、尿酸降下薬による治療の開始と同時に、抗炎症薬が処方される場合もあります。そうした薬の使用法も含め、医師とよく相談することが大切です。

尿酸降下薬は発作の症状が完全におさまってから使用する

尿酸降下薬を使用する場合はタイミンクが大切になります。通常、痛風発作を起こして、痛みや腫れ、関節部の炎症などが残っている状態では、尿酸降下薬による治療は開始しません。

この段階で開始すると、逆に症状を悪化させる危険性が高いからです。この段階での投薬がなぜ症状の悪化を招くのか、その理由は今のところまだよくわかっていませんが、血夜中に溶けて存在していた尿酸が、尿酸降下薬の作用で結晶化し、関節部に蓄積するからではないかと考えられます。

尿酸降下薬による治療は、発作の症状が十分に治まってから開始することが大切です。もちろん、専門の医師は十分に心得ていますから、あわてずに指示に従ってください。

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尿酸値を下げる 薬物療法

尿酸値を下げる 薬物療法

尿酸値を下げる 薬物療法 について紹介します。高尿酸血症には「尿酸排せつ泄低下型」と「尿酸産生過剰型」の2つのタイプに分かれます。尿酸値が上がる原因が違うのですから、使用する薬も当然ながら違ってきます。

尿酸値を下げる 薬物療法 尿酸値上昇のタイプ別に2種類の薬を使い分ける

いま、「オーダーメイド医療」の必要性が叫ばれています。画一的な治療をマニュアル的に行うのではなく、患者の病状はもちろん、体質や体力などあらゆる面を考慮に入れた治療を理想とする考え方です。

現代の医療は、どんな病気の場合でも、基本的にこの考え方に沿って行われています。そのため、同じ病気でも治療法がまったく同じとは限りませんし、薬が異なる場合もあります。あくまで個々の患者の状態に合わせて治療は進められるわけです。

痛風・高尿酸血症の治療もまったく同じで、医師は患者の病状、尿酸値の推移、過去の発作の回数、合併症の有無などを詳しく調べてから治療計画を立てます。

尿酸値を下げる薬(尿酸降下薬)を選ぶときもこの考え方が大切になります。高尿酸血症には「尿酸排せつ泄低下型」と「尿酸産生過剰型」の2つのタイプに分かれます。尿酸値が上がる原因が違うのですから、使用する薬も当然ながら違ってきます。
医師は患者のタイプによって2種類の薬を使い分け、尿酸排泄低下型の場合は尿酸排泄促進薬、尿酸産生過剰型には尿酸生成抑制薬を処方します。

排泄促進薬は腎臓に作用し尿酸の排泄量を増やす

もし薬の処方が画一的に行われ、たとえば尿酸排泄低下型の患者に尿酸生成抑制薬を使用すると、肝臓に障害が起こるなど、副作用の起きる確率が高まる危険性があります。

逆に尿酸産生過剰型の患者に尿酸排泄促進薬を服用させれば、尿中の尿酸濃度が高くなり、腎臓内や尿管に結石ができたり、急性の腎不全などを引き起こす恐れが増大します。

痛風・高尿酸血症を治療するといつても、とりあえず尿酸値を下げる薬を処方しさえすればいいというものではありません。患者さんのタイプに応じたものでない薬の処方がされれば、何の効果も得られないばかりか、副作用によって新たな障害が引き起こされることも考えられます。

尿酸排泄促進薬は尿酸の排泄が十分に行われず、尿酸値が上昇してしまうタイプの人が服用すると効果を発揮する薬です。効能としては、腎臓に作用して尿酸の排泄量を増やすように働き、尿酸の排泄を促してくれます。日本ではプロベネシド、ベンズブロマロンの2種類の薬が主に使われており、ほかにブコロームという薬もあります。

生成抑制薬は酵素の働きを抑え、尿酸の産生量を減少させる

尿酸生成抑制薬は尿酸の産生が多すぎて尿酸値が上昇してしまうタイプに適した薬です。尿酸が肝臓で合成されるとき、キサンチンオキシターゼという酵素が働きますが、この酵素の働きを阻害して、尿酸の産生を妨げてくれます。尿酸生成抑制薬にはアロプリノールという薬が1種類あるだけで、副作用もほとんどないことが確認されています。

薬物療法の目標は尿酸値4.0~6.0mg/dl

薬物療法では尿酸値を 4 ~6 mg/dl まで下げることが目標になります。尿酸値の正常値は7mg/dl以下ですが、より安全な範囲にコントロールしようというわけです。

特にすでに痛風発作を起こした人は、尿酸値 を6.0 mg/dl 以下にまで下げておいたほうが、関節部の尿酸も溶けやすくなるため、再発を防ぐ確率が高くなりまとはいっても、尿酸値が急激に下がりすぎるのも問題なので、その場合は薬の量を減らして調節します。
尿酸値が思うように下がらない場合は、逆に薬を増量することになります。薬物療法を始めても、尿酸値を定期的にチェックし、適正範囲内にコントロールしていくことが大切です。

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