高血圧症の合併を防ぐために減塩を徹底する

今は、正常血圧でも安心は禁物!70歳代は3人に2人が高血圧

高血圧症は日本人に高い頻度で見られる疾患の1つです。現在、日本の高血圧症患者は3300万人ほどと推定されています。痛風・高尿酸血症で高血圧が問題になるのは、尿酸値が高い人は通常の人よりもさらに高血圧症を発症しやすくなるからです。

尿酸値も血圧も高いという状態では動脈硬化が加速度的に進み、死亡率の高い脳卒中や虚血性心疾患を引き起こすリスクが大幅に高まります。

「いまのところ血圧は正常だから」と安心してはいられません。50代では40%以上、60代では50%以上、70代では60% 以上と、高血圧症の割合は、年齢に比例して高くなっていくという統計があります。
すでに血圧が高い人はもちろん、そうでない人も、血圧を正常にコントロールする努力を怠らないようにしてください。

1日の塩分摂取量は10g以下、尿酸値が高い人は8g以下に

高血圧を招く要因はいろいろありますが、食生活では塩分(食塩)の過剰摂取が密接に関係しています。塩分のとりすぎで怖いのは、高血圧だけではありません。
塩分を多くとると、胃がんをはじめとするがんの危険も増すといわれます。また、塩味の濃いおかずや塩辛いものがあるとつい主食を食べすぎてしまい、その結果、摂取エネルギーオーバーになって肥満を招く恐れもあります。
塩分の過剰摂取はガンのリスクを高める

食塩の摂取量は1日10グラム以下が望ましいとされていますが、尿酸値が高い人は1日8グラム以下、血圧がすでに正常値を超えているような場合は1日7グラム以下を目標にしたいものです。

高塩分の食品を控えることがまず減塩の第一歩

ここでいう1日10グラムというのは、いわゆる塩だけではなく、みそやしょうゆなどの調味料に含まれる塩分、加工品などに「隠れて」含まれている塩分も計算に入れた量です。ハム、ソーセージ、魚肉練り製品など、薄味に感じられるものにも意外に多くの塩分が含まれています。

甘いお汁粉やあんなどにも、甘みを引き立てるために塩が隠されています。思い込みや見かけの味にごまかされず、何をどのくらい食べたら何グラムくらいの塩分をとることになるのか、食品の塩分含有量をチェックし、塩分の多い食品を食べすぎないようにすること、これが減塩実行第一歩といえるでしょう。

たとえば、毎日梅干しを1個ずつ食べている人なら、それをやめるだだ第一歩といえるでしょう。かなりの塩分を減らすことができます。

主な調味料の塩分の含有量(大さじ1杯あたり)

  • 食塩(14.9g)
  • 濃い口醤油(2.6g)
  • 薄口醤油(2.9g)
  • 赤色辛味噌(2.2g)
  • ウスターソース(2.2g)
  • 中濃ソース(1.0g)
  • 豆板醤(3.6g)
  • ケチャップ(0.5g)
  • マヨネーズ(0.3g)

割り醤油をうまく活用することで減塩に

多種類の食品からバランスよく栄養をとる

栄養バランスのよい食事こそダイエットの基本

食品に含まれる成分の中には、それ自体はプリン体を含んでいるわけではないけれど、体内で作られるプリン体の量を増やす作用をもつものがあります。

その代表はアルコールですが、たんばく質にも同様の作用があると考えられています。しかし、たんばく質の制限が必要な痛風腎のときなどは例外として、重要な栄養素であるたんばく質を極端に遠ざけていると、逆に体全体の健康を害してしまいます。

また、ダイエットのためにごはんを食べないという人がいますが、穀類にも体を維持するために不可欠の栄養素が含まれています。
ごはんを食べない分、おかずの量が増え、結果的に高エネルギーの食事になつてしまうというケースもあります。

栄養バランスのよい食事を心がけ食生活ではこれが基本であ食品に含まれる成分の中には、それ自体はプリン体を含んでいるわけではないけれど、体内で作られるプリン体の量を増やす作用をもつものがあります。その代表はアルコールですが、たんばく質にも同様の作用があると考えられています。

しかし、たんばく質の制限が必要じんな痛風腎のときなどは例外として、重要な栄養素であるたんばく質を極端に遠ざけていると、逆に体全体の健康を害してしまいます。

また、ダイエットのためにごはんを食べないという人がいますが、穀類にも体を維持するために不可欠の栄養素が含まれています。
ごはんを食べない分、おかずの量が増え、結果的に高エネルギーの食事になつてしまうというケースもあります。
何よりも大切なことです。万病のもとといわれる肥満も、栄養バランスの偏りによって生じていることが多く、栄養の偏りを正すだけで体重が落ちる人は少なくありません。

同じ栄養グループの食品に偏らないように食べる

では、バランスよく栄養をとるにはどうすればよいかというと、その最も簡単な方法はできるだけ多くの種類の食品をとるということです。
食品の中には、病気の誘引になりやすい成分を含むものもあれば、それを食い止める働きをもつものもあります。多種類の食品をとっていると、いろいろな栄養素がとれるだけでなく、たとえば尿酸値を上げるような成分を含むものを食べても、互いに補い合ってダメージを最小限に抑えられるという相乗効果も期待できます。

最近は「1日30食品を目標に」とまでは言わなくなりましたが、少量多品目が理想なのは変わりありません。食品は栄養成分の似たもので6つのグループに分けられます。この6 つのグループからまんべんなく食品を選び、3食に上手に振り分けて食べていると、自然に理想の栄養バランスに近づくでしょう。

ダイエットするときは5群、6群の食品を控えるのがコツ

6つの食品群についてもう少し説明を加えると、1群から4群までの食品は、たんばく質源、ビタミン源、ミネラル源として重要な食品です。どんな場合も、必要量だけはきちんと確保しないと、健康が維持できません。ただし、肉類などは、脂肪の少ない部位を選ぶ、脂肪を落として使うなどの注意が必要です。
ダイエットが必要な場合は、5群の中の砂糖や果物、そして6群の食品を控え、摂取エネルギーをコントロールしてください。

6つの基礎食品群

1群(タンパク質)
魚、肉、卵、大豆製品など
2群(カルシウム)
乳製品、小魚、海藻など
3群(カロテン)
緑黄色野菜
4群(ビタミンC)
淡色野菜、果物
5群(炭水化物)
穀類、いも類、糖類、菓子類
6群(脂肪)
マーガリン、油脂類など
多品目をとるということ

て「1日30食品」とることが提唱されたように、栄養は多品目からとるのが理想的です。参考までに、食品の数え方をあげてみましょう。同じ食品は1日に何回食べても1食品として数えます。朝食でゆで卵を食べて夕食で思う列を食べても卵としてのカウントは1です。外食をした場合、調理済み食品などを買ってきた場合あわかる範囲で素材の数をカウントします。素材がわからないものは全体で1食品として数えます。調味料などはマヨネーズ、ドレシッング、油脂類、、粉類、みそなどエネルギーや栄養の補給につながるものだけを数えます。(しょうゆ、酢、だし、香辛料などは除外します。ただし、多種使用しても数えるのは5種類を上限としてます。
食習慣をストレスなくかえる11のポイントはこちら。

高プリン体体食品を知り、上手につき合う

極端に制限することはないがプリン体含有量チェックは必須

高尿酸血症の治療にあたって、最近は食品でのプリン体摂取をうるさくいわなくなったと述べましたが、だからといって高プリン体食品を好き放題とってもよいというわけではありません。

プリン体は私たちが日常口にするほとんどの食品に含まれていますが、特に多いのは牛・豚・鶏などの内臓類です。これらは総じて高エネルギーで、コレステロールの含有量も多く、過食すれば動脈硬化を促進するなどの心配もでてきます。

プリン体の値はさておき、とりすぎは要注意です。あまり神経質になることはありませんが、プリン体はどんな食品に多く含まれるのか、一応はチェックしておく必要はあるでしょう。

たまに「少量」がプリン体との上手なつきあい方

高プリン体食品を知ったうえで、それとつき合うためのポイントは2つ、「頻度」と「量」です。尿酸値の高い人は焼き鳥のレバーやモツの煮込み、魚介の珍味などを好んで食べる傾向があるようですが、これらはそろって高プリン体。

いくら好物でも、同じものを毎日のように食べるのは感心できません。食卓への登場機会を極力少なくすることと、一度にたくさん食べないように注意することが必要です。

なお、かつおぶし、煮干し、干ししいたけなど、和食の「だし」としてよく使われる食品にも、プリン体は多く含まれていますが、常識的な量でごくふつうにだしをとる程度であれば、プリン体の過剰摂取につながることはまずありません。

プリン体はうまみの三大要素のひとつ

高プリン体食品は極力控えるようにいわれると、食事の楽しみの大半をを奪われるように感じる人も多いかもしれません。確かに、皮肉にもプリン体は、アミノ酸、脂肪と並んで旨味の三大要素のひとつなのです。
だしやスープの旨味はアミノ酸でこってりとした昧を演出するのが脂肪です。そして、3 番目にあげられるのがプリン体というわけです。一般に、珍味と呼ばれ酒の肴に珍重される食品には動物の内臓が多く、あんきも、かにみそ、フォアグラなどにははプリン体が豊富に含まれています。

プリン体の多い食品だけ減らしても意味はない

最近は、プリン体の摂取制限により合併症の予防と治療に重点

現在、日本の痛風患者は約60万人、尿酸値が高めの痛風予備軍にいたっては500~600万人にも達すると推定されています。痛風という病気が他人事ではなくなつた昨今では、「プリン体」という言葉もすっかり耳になじみ、プリン体をカットしたビールが売り出されるなど、プリン体への関心は高まる一方です。

プリン体は体の中で尿酸に変化する物質です。このことから、「尿酸値を上げる食べもの=プリン体の多い食品」と考えられ、尿酸値が高い人の食事では、高プリン体の食品を極力排除することが第一とされていました。

ところが、尿酸代謝の研究が進んだ最近では、ふだんの食生活でプリン体の制限に重点が置かれるようなことは少なくなり、摂取エネルギーを抑えて適正体重を維持する、塩分を控える、栄養バランスをとるといったように、むしろ合併症の予防と治療に主眼を置いた食事療法が基本にてなっています。尿酸値が高い状態を放置しておくと、糖尿病、高血圧、高脂血症などを併発するリスクが高まるからです。

食品のプリン体が及ぼす尿酸値への影響はごくわずか

では、なぜプリン体の制限が食事療法の主流からはずれてきたのかというと、理由としては次のようなことがあげられます。

  1. 食事に由来するプリン体の量より、体内の代謝によって産生・増加するプリン体の量のほうがはるかに多いことが明らかになった
  2. 食事でとるプリン体の一部は腸管内で細菌分解されて消えてしまい、その摂取が全部そのまま尿酸値の上昇に結びつかないことが明らかになった
  3. 尿酸のコントロールに有効な薬が数多く開発された

つまり、食品に含まれるプリン体で左右される体内の尿酸はごくわずかで、食事でのプリン体摂取を徹底的に制限しても尿酸値は10~20% ほどの低下しか期待できず、薬の力を借りたほうが大きな効果が得られるというわけです。

高プリンタ食を敬遠しすぎると栄養バランスを崩す場合も

もちろん、激しい痛風発作を起こしているようなときは、今でも食事でのプリン体摂取を控えるように指示されます。しかし、プリン体を多く含む食品には、良質たんばく質、各種ビタミン、ミネラルなどの供給源となるものがたくさんあります。

尿酸値の高い人にとって高プリン体食品は好ましいとはいいかねますが、必要以上に恐れ、遠ざけていると、「尿酸値」のために体に必要な栄養素まで排除してしまうことにもなりかねません。また、かつおぶしや煮干しなどに多いことからもわかるように、プリうン体は食品の「旨味のもと」にもなっています。そのため、プリン体を制限しすぎると、文字どおり食事が味けないものになってしまいます。これではせっかくの食事療法も長続きしません。

高尿酸血症とプリン体との関係をしっかり理解し、プリン体の多い食品に気をつけながら、全般的な食生活の改善に努めることが何より大切なことといえるでしょう。

食事の質をあげるためには1日に卵1個

コレステロールの問題などがクローズアップされるようになって以来、卵を敬遠する風潮が見受けられますが、卵は体に必要な栄養素をバランスよく兼ね備えた食品です。

物価の優等生といわれるように、価格も安定していますし、利用範囲が広いのも卵の魅力のひとつです。医師から特に制限されているのでない限り、1日1個は卵を食べるようにしたいもの。こうすることによって、食事全体の質がぐんとアップします。

1日に1 、2個程度ならコレステロールのとりすぎにつながることはないと考えられていますが、それでも気になるなら卵白だけを利用し、スープ、炒めもの、蒸しものなどにして食べるとよいでしょう。
1日1個のポーチドエッグ

食事は常に腹八分目を習慣化する

朝食、昼食は「腹八分目」夕食は「腹七分目」が理想

運動などで消費する以上に食事でエネルギーを摂取すると、余分なエネルギーがどんどん脂肪に作り変えられ、皮下に蓄積されて、肥満を招きます。

おいしいものはだれでもつい食べすぎてしまうものですが、痛風発作で泣きたくないなら、ぐっと我慢です。どんな場合も「ほどほど」を守る節度を持つことが肥満を防ぎ、尿酸値をコントロールする秘訣といっていいでしょう。

では、「ほどほど」の量とはどのくらいかというと、昔から「腹八分目」という言葉がありますが、これから活動するためのエネルギーが必要な朝食、昼食については、まさにこれが「ほどほど」の量です。「腹八分目」といわれてもピンとこない人は、もうちょつと食べたいな、ちょっと物足りないな、くらいの量だと思ってください。

あとは寝るだけの夕食は、できれば「腹七分目」くらいにしておくのがよいでしょう。夕食を食べる時間がかなり遅くなる人は「腹六分目」が理想です。

間食の菓子類や飲み物はせっかくの「腹八分目」を台無しにしてしまう

大食のくり返しが肥満に直結することはいうまでもないことですが、なかには「そんなにご飯は食べていないのに太る」「食事の量を減らしているのにやせられない」という人もいます。

そんな人の食生活を見てみると、大半に間食の習慣がみられます。口が寂しくなるとキャラメルを口に放り込み、3時にはケーキをペロリとたいらげ、のどの渇きはジュースや炭酸飲料です。 一般に間食として食べられている菓子類は、高エネルギーです。さわやかさが身上の清涼飲料水や缶コーヒーにも、想像以上のエネルギーが含まれています。

間食も1日の摂取エネルギーの範囲内で食べれば問題ないのですが、ほとんどの人は間食の分がエネルギーオーバーになっています。

食事を腹八分目にしても、これでは意味がありません。身のまわりに菓子類があれば、つい手をのばしてしまうものです。買い物に出るたびに、ついでのように菓子類を買う習慣がある人は、改めます。

コーヒー、紅茶はできるだけノンシュガーで飲むようにし、小腹がすいたときは栄養補給源ともなる果物や牛乳、乳製品などをとるようにしたいものです。ただし、これらもとりすぎは禁物です。中性脂肪を作る働きの強い果糖を多く含む果物の摂取量には、特に注意してください。

腹八分目で満足感を得るには
  • 低エネルギ食品で料理にボリュームを出す
  • ほどほどに歯ごたえのある仕上がりにする
  • 雑炊やおかゆなどにして主食のカサを増やす
  • 魚介類や肉類はできるだけ骨付き、殻付きの料理にする
  • ひと皿盛りにしないでできるだけ多くの器に盛り分ける
  • 大きめの器に盛りつける
    お菓子・飲料のエネルギー
  • カステラ(1切れ)110kcal
  • 大福餅(1個)120kcal
  • 練りようかん(1切れ)120kcal
  • 塩せんべい(大1枚)60kcal
  • ショートケーキ(1個)300kcal
  • シュークリーム(1個)160kcal
  • キャラメル(1粒)20kcal
  • スポーツ飲料(1缶/350ml)100kcal
  • コーヒー飲料・加糖(1缶/250ml)160kcal

どうしても甘いものがやめられない場合

「甘い菓子類は、食べないほうがいいのはわかっているけど、どうしてもやめられない!」という人は、食べ方を工夫してみましょう。
ひとロ食べたらお茶を飲み、またひと口食べたらお茶を飲むというように、お茶を飲みながらゆっくりと味わって食べるようにすると、ひと口ごとの甘みが新鮮に感じられ、少量でも満足できます。
また、同じ食べるなら、洋菓子より和菓子を。揚げまんじゅう、カステラなど一部例外はありますが、和菓子は脂質を含まないものが多く、洋菓子に比べれば一般的に低エネルギーです。
ただ、甘くなければ安心かというとそうでもありません。せんべいなども、意外と高力ロリーですから要注意です。

しっかり噛んで食べれば肥満を防げる

早食いは食べ過ぎのもと、食べ過ぎは肥満の原因に

食事をして満腹を感じるのは、胃ではなく、脳の視床下部にある満腹中枢です。食べものが体内に入ると血糖値が上昇し、これが満腹中枢を刺激して、「もう十分に食べたからこれ以上食べなくてよい」という指令を出すのですが、「満腹」の指令が出されるのは食べ始めてから20分くらいたったころです。

その時点で血糖値が最も高くなるからです。ところが、どうでしょう。あわただしい出勤前の朝食は5分で胃袋へ流し込み、昼はめん類や井ものをガッガツかき込む…こんな味覚や食感を十分に味わう余裕もない食事をしていると、満腹中枢が反応する前に食べすぎてしまいます。
早い速度で短時間に食べる→どんどん食べる→胃の許容量が大きくなて大食いになる、と肥満への道をまっしぐらに歩むことになるわけです。

ゆっくり食べることは尿酸値上昇の抑制に有効

早食いは何の自慢にもなりません。肥満を招くばかりか、ろくに噛まないから胃への負担も大きくなり、消化不良の原因にもなります。
このような消化器症状が慢性化すれば、それがストレスとなり、血圧などにも悪影響を及ぼします。さらに、早食いは尿酸値も上昇させることがわかっています。

短時間に大量のエネルギーが体内に入ると細胞のエネルギーの消耗が激しくなり、その結果として尿酸が作られやすくなり、尿酸値を上げるのです。食事時間は最低でも1食に20分はかけてゆっくり味わって食べましょう。
ゆっくりと味わいながら食べるようにすると、少量で満腹中枢が働き、実際に食べた量よりも満足感が得られます。家族や友人などと会話を楽しみながら食べるというのも、時間をかけて食べるためのよい方法です。

ながら食いも食べ過ぎになりやすい

早食いとともに、食べ方ではもうひとつ「ながら食い」も問題になります。テレビを見ながら、あるいは新聞や雑誌を読みながら食べると、食事が味けないものになるばかりか、早食いと同じようにやはり満腹を感じにくく、食べすぎにつながりやすいものです。テレビを見ながらお菓子を食べているといつの間にか全部食べていることがあるのはこのせいです。

早食いやながら食いが習慣化している人は、料理を味わい食事を楽しむという基本的な姿勢を見直す必要があります。

無駄食いを防ぐ買い物テクニック

おなかがすいているときに食料品の買い物に行くと、どれもこれもおいしそうに見え、あれも食べたい、これも食べたいと必要以上に買ってしまいがち。
そして、いったん買ってしまったら、ついつい食べてしまうものです。食料品の買い物は、なるべく空腹時を避けましょう。また、チーズやハム、レトルト食品、冷凍食品のような手軽に食べられる食品が安く売られていると、「保存もきくことだし、何かのときに」と買いだめしたくなる人も少なくないと思います。
なければないですむものですが、キッチン周りにこのような食品があると、寝る前などについ食べてしまう恐れがあります。特売につられて食品のストックを増やさないようにしたいものです。

早食いなどの長い習慣を変えるのはとても大変で努力が必要です。たとえば、食前に食物繊維たっぷりのサルバチアなどを口にするのもひとつの方法です。
食事の前に食べれば食事中に食物繊維がお腹の中で膨らんできて満腹感を得ることができます。

よく噛んで食べることは脳の若返りにも効果的です。

朝食抜き、夜遅い食事はNG、肥満につながる

日常の食習慣を改善するだけでウェイトコントロールは可能

尿酸値の高い人にとって、標準体重を維持することは大事なポイントになります。減量を成功させる最も確実な方法は摂取エネルギーを制限することですが、日常の食習慣を積極的に改善するだけでもウェイトコントロールをかなりバックアップすることができます。

人間の体は神経系や内分泌系の影響を受けて微妙に調節されているからです。あなたは朝食をとる時間があったらその分1分でも長く寝ていたいというタイプではありませんか?

忙しくて昼食も満足にとれないということはありませんか?時間に追われる現代人は、とかく生活のリズムが乱れがちです。特に食事については、そのリズムを守るということが難しいようです。20~30代の男性の3~4人に1人は朝食を食べないというデータもあります。食生活改善の第一歩として、1日3食、規則正しく食べることからスタートしましょう。
食習慣は毎日の積み重ねなので1日1日を丁寧に向き合うことが大切です。

痩せたいときは3食をきちんと食べ、同じ時間帯に食べる

では、なぜ食事を抜くのがよくないのかというと、食事の間隔が開きすぎることによって、ついドカ食いやまとめ食いをしてしまいやすくなるからです。

たとえ同じエネルギー量の食事でも、とり方が不規則だと、体脂肪がつきやすくなることもわかっています。体は次にいつ栄養を補給してもらえるのかわからず、食べものが入つてきたときにせっせと蓄積しようとするからです。

万が一、やせる目的で意識的に食事を抜いているのだとしたら、早急に改めなければなりません。お相撲さんは1日の食事回数を2 回にし、1回ごと大量に食べるのですが、それは体重を増やすためです。

食事を抜くのはお相撲さんの食事をまねているようなもので、ダイエットどころか、逆に自分から太る原因を作っていることになつてしまいます。

やせたいときこそ、3食きちんと、できるだけ決まった時間に食べることが大切です。食事抜きがよくないというのには、もうひとつ理由があります。それは血糖値への影響です。高尿酸血症・痛風の人は糖尿病を併発しやすいのですが、空腹の時間が長くなると、食後の急激な血糖値の上昇につながります。糖尿病対策としても、食事を抜くようなことはやめ、一定の時間に一定の量の食事をとることを心がけてください、

21時以降に食べると余分な栄養が脂肪に

規則正しく食事をとるということに関連することですが、夜遅い時間に飲食をする習慣のある人は、この点も改める必要があります。私たちの体のリズムは夜間にはエネルギーの消費を抑える形で推移するため、食べてから時間をおかずに寝るのは、脂肪の蓄積を助長することになります。また、夜遅く食べると、朝起きたときに食欲が出ず、朝食抜きにつながるという悪循環に陥ります。生活が夜型に傾いているなら、全体的に少しずつ時間を前倒しにしていくことです。そして、「夜9時以降は食べない」を原則にするようにしてください。

3食の食事のエネルギーバランスは逆三角形が理想

日本の一般的な家庭では、朝食、昼食は簡単にすませ、夜に「ごちそう」をたっぶり食べるという習慣があるようです。しかし、肥満予防のため、健康のためには、1 日の活動源になる朝食にウェイトをおき、あとは寝るだけの夕食を軽くするのがべターです。長年の食習慣を一朝一夕に改めるのは難しいかもしれませんが、朝食、昼食、夕食の摂取エネルギーのバランスができるだけ逆三角形になるように努めたいもの。

少なくとも夕食が一番「重い」ということだけは避けなければなりません。毎朝家を出るギリギリまで寝ているような生活では、朝食をきちんととることはできません。早寝早起きを心がけましょう。

朝食抜きは肝臓に悪影響も重要です。

果物の果糖や砂糖は体内で脂質に変わりやすい

脂質に転換されやすい糖類は尿酸値上昇の原因にも

炭水化物(糖質)にもいろいろな種類があることを紹介しましたが、これらはでんぷんなどの多糖類、ショ糖などの二糖類、ブドウ糖や果糖などの単糖類の3つに分けられます。

このうち、特にとりすぎに注意しなければならないのが二糖類と単糖類です。穀物やいも類に含まれる多糖類に比べ、二糖類、単糖類は体内に入ってからの分解・吸収が速く、すぐにエネルギーになるという長所があるのですが、とりすぎると脂質に変わりやすく、尿酸値を高める結果を招くからです。

薄味にできるだけ慣れるようにすると、砂糖の使用量も減らせる

二糖類を多く含むものといえば代表格は砂糖。砂糖は大さじ1杯で約胡キロカロリーありますから、とりすぎればエネルギーオーバーにもなってしまいます。

調味料としての砂糖を減らすポイントは、1にも2にも薄味調理を心がけることです。薄味イコール食塩の使用量を減らすということになるのですが、塩味が薄ければ味のバランスをとるために必然的に砂糖の使用量も少なくなります。

薄味でもおいしく食べられる料理を工夫してください。砂糖はコーヒーや紅茶にもつきものですが、必要最小限の使用量にしたいもの。
ケーキなど砂糖をたっぷり使った菓子類を控えることは、いうまでもないでしょう。

果物の食べすぎにも注意、目安は1日80~100キロカロリー

二糖類は、砂糖として甘みがストレートに実感できる分、摂取量には注意も払いやすいのですが、単糖類は無意識のうちにとりすぎてしまうことが多いものです。

単糖類はヘルシーなイメージの強い果物に果糖などの形で多く含まれているため、果物の食べすぎによって過剰摂取を招くのです。果物はビタミンCのほか、ナトリウムを排泄してくれるカリウムなどの供給源として期待できるものが多く、生活習慣病の予防に役立つ栄養源といえます。

しかし、食べすぎるとエネルギーオーバーから肥満につながりやすく、尿酸値の高い人は要注意です。果物に多い果糖は、糖分の中でも特に中性脂肪を作る働きが強く、肥満の原因になるのです。ビタミン、ミネラル源として果物は毎日とるのがよいのですが、1日に80~100キロカロリー程度の分量にとどめておきましょう。

なお、果物には加工品もいろいろありますが、缶詰はビタミンの含有量が少なく、大半はシロップに砂糖が使われています。果汁飲料も砂糖の添加が心配です。水分を抜いたドライフルーツは、糖度が高く、給じて高エネルギーです。生のフルーツと同じ感覚でとらないように注意してください。

果物の80~100キロカロリーの目安

  • グレープフルーツ 中1個(約200g)
  • 温州ミカン 中2個(200g)
  • りんご 中2分の1個(150g)
  • すいか 2切れ(200g)
  • いちご 8~10粒(250g)
  • 柿 中1個(150g)
  • バナナ 中1本(100g)
  • キウイフルーツ 小2個(150g)
  • ぶどう 大10~15粒(150g)
  • もも 大1個(200g)
  • メロン 中2分の1個(200g)
果物の甘みを利用してもう1品

果物には果糖などの単糖類が多く、とりすぎは禁物ですが、その甘みを利用していろいろな食品と組み合わせれば、砂糖控えめ、塩分控えめのさわやかメニューに大変身します。

果物の酸味や風味が味つけのバラエティーを広げてくれます。たとえば、グレープフルーツ、夏みかんなど手近にある柑橘類でフルーツサラダ。
薄皮をむいて果肉を取り出し、サラダ野菜と合わせれば、油や塩分の少ないドレッシングでもおいしく食べられます。好みでシーフードなどを加えてもよいでしょう。
そのほか、かき、パパイヤ、りんごなどはあえものに、キウイフルーツ、オレンジなどは洋風料理のソースにというように、いろいろ工夫してみましょう。
食習慣をストレスなくかえる11のポイントはこちら。

炭水化物はその種類をよく吟味する

炭水化物でとるエネルギーは3大栄養素のうちで最大

どんな高級車、名車も、ガソリンがなくては走りません。逆に、ガソリンをあふれかえらせるほど入れたのでは、とても危なくて、これはまたこれで車を走らせることはできません。

栄養学では炭水化物(糖質)、たんばく質、脂質を「三大栄養素」と呼びますが、これらは言い換えればガソリンのようなもの。栄養バランスが大切とよくいわれるように、どれが不足しても人間の生命活動は維持できませんし、過剰に摂取した場合には弊害が出てきます。3大栄養素のうち、1日の食事に占める割合がもっとも多いのは炭水化物ですが、この摂取量も適量を守ることが大切で、多すぎても少なすぎてもいけません。

摂取過剰は血中脂質を増やして動脈硬化を促進させる原因になるので注意

炭水化物は、即効性のエネルギー源として不可欠の栄養素です。不足すると、スタミナがなくなってパテやすくなったり、頭の働きが鈍ったりします。

尿酸値への影響についていえば、摂取量が少ないと、その分たんばく質や脂質からのエネルギー摂取が増えて高脂肪食になり、ケトン体の産生が促されて尿酸の排泄が悪くなります。このような体の中で重要な役割を担う栄養素の摂取量がなぜ問題になるかというと、とりすぎると肥満を招くばかりか、コレステロール、中性脂肪といった血中脂質、特に中性脂肪を増加させ、動脈硬化を進行させる心配もあるからです。

尿酸値の高い人は、その半数以上で血中脂質が基準値を超えており、高い高脂血症の傾向がみられます。食事でさらに血管にダメージを与えるようなことは避けなければなりません。一般的に炭水化物は総摂取エネルギーの55~60%を目安に摂取するのがよいといわれていますが、高尿酸血症の人はその割合を50%強くらいにとどめるのがよいかもしれません。

尿酸値の影響がほとんどない穀類やいも類から摂取する

炭水化物とひと口にいっても、それにはいろいろな種類があります。果物に多いブドウ糖や果糖も炭水化物です。砂糖のショ糖、牛乳の乳糖、あめの麦芽糖も炭水化物ですが、毎日の食事で供給源として主に利用されるのはでんぷんです。主食として食べる穀類をはじめ、いも類、豆類などに多く含まれる炭水化物です。

炭水化物は、その種類によって、尿酸値などに与える影響が異なります。たとえば、でんぷんは他の糖類より脂質に転換されにくく、結果として尿酸値を上げにくいことがわかっています。また、でんぷん質の食品は、食物繊維やビタミンなどの供給源としても期待できます。

このようなことから、炭水化物はでんぷんでとるのが望ましいといえるでしょう。ただし、くれぐれもエネルギーオーバーにならないよう摂取量には十分に注意してください。

主食のエネルギーの目安
  • 食パン 6枚切り 1枚(60グラム)160kcal
  • 赤飯 茶碗1肺(160グラム)300kcal
  • ごはん 茶碗1杯(130グラム)220kcal
  • うどん ゆで 1玉(240グラム)250kcal
  • クロワッサン 1個(30グラム)130kcal
  • ロールパン 1個(30グラム)100kcal
  • スパゲッティー 干し 1食分(100グラム)380kcal
  • 中華麺 蒸し 1玉(170グラム)340kcal
  • そば ゆで 1玉(210グラム)310kcal
主食メモ「麦飯」がいい

かつて「麦めし」といえば節米が大きな目的で、貧しさを連想させるものでした。ところが、最近は健康食として見直され、コンビニ弁当などにもお目見えするようになっています。

麦は酸性体質を改善し、血糖や尿糖を下げ、血液循環を促すアルカリ性食品です。カルシウム、鉄、ビタミンB1、ビタミンB2 、食物繊維などの含有量も精白米より多く、栄養供給源としても期待できます。

麦はいろいろな形で流通していますが、最も一般的で手に入りやすい精麦は押し麦です。押し麦と米を好みの割合で合わせ、2 割増しの水に30分以上つけてから炊飯器で普通に炊くだけ。押し麦を使えば、簡単に麦めしができます。

食物繊維を十分にとって便秘、肥満を防ぐ

脱・生活習慣病の最後の切り札

食物繊維(ダイエタリーファイバー)は糖質の一種で、その中でも人間の消化酵素では分解されない成分をさします。

食物繊維は栄養として体に吸収されるものではないため、栄養面では重要視されてきませんでしたが、深刻化する生活習慣病の予防に役立つことが次々と明らかになり、現在ではたんばく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルに次ぐ「第六の栄養素」と呼ばれるようになりました。
主な働きをあげてみましょう。ブドウ糖の吸収速度をゆるやかにし、食後の急激な血糖値の上昇を防ぐ1糖尿病の予防・改善に有効血中コレステロール値を正常にコントロールする1動脈硬化や心臓病、循環器系疾患などの予防・改善に有効発がん性物質など腸内管の有害物質を排出する1がんの予防、食品添加物などの害の軽減に有効
便をやわらかくする→痔の予防・改善に有効
便のかさを増やして腸の働きを活発にする→便秘の予防・改善、大腸がんの予防に有効
腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える→便秘の予防・改善に有効

肥満の予防・改善効果も痛風の人には見逃せない!

このように、尿酸値の高い人が併発しやすい糖尿病などの疾患の予防と改善に食物繊維は絶大な威力を発揮しますが、働きとしてもうひとつ見逃してはならないのが、肥満の予防・改善効果です。

繊維質の食品はよくかまないと飲み込めないため、必然的にかむ回数が増えます。このことによって、満腹中枢が刺激され、食べすぎによる肥満を予防・改善してくれるというわけです。

また、食物繊維の供給源となる食品のほとんどは、低エネルギーです。たくさん食べてもエネルギーオーバーになる心配がないのです。
食物繊維の目標摂取量は1日20~25グラムとされていますが、現在の日本人の摂取量は平均15~16グラム程度と不足の傾向にあります。少なくとも目標摂取量はクリアするように心がけ、ウェイトコントロールに役立てましょう。
最近の日本人の腸の傾向とさまざまな症状

せっかくのメリットをデメリットに変えないように

食物繊維をたくさんとるときに注意したいのは、カルシウム、鉄、ビタミン類など他の栄養素の不足です。食物繊維は体の中をスルスルと通り抜けていきますが、そのときに各種栄養素を道連れにし、栄養として消化・吸収される前に便と一緒に排泄させてしまうことがあるからですカルシウム、鉄、ビタミン類は、それでなくても不足しやすい栄養素です。併せて多めに補給することが大切です。

なお、食物繊維を急にたくさんとると、人によってはおなかがはったり、下痢や腹痛を起こすことがあります。これは一過性のもので、心配ありません。少しずつ量を増やしていくようにしてください。

食物繊維には水溶性と不溶性がある

食物繊維は、野菜やきのこに多く含まれる「不溶性食物繊維」と、こんにゃく、海藻、果物などに多く含まれる「水溶性食物繊維」の大きく2つに分けられます。

食物繊維にはいろいろな働きがありますが、発がん性物質などの有害物質を外へ追い出す働きをするのは主不溶性食物繊維、血糖の上昇抑制や血中コレステロール濃度の正常化に働くのは主に水溶性食物繊維です。
便秘と下痢で食べ分ける(水溶性・不溶性食物繊維)