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適性な食事量 自分の適量を知ることで食べ過ぎを防ぐ

適性な食事量

適性な食事量 自分の適量を知ることで食べ過ぎを防ぐことができます。自分の適正エネルギー量を求めるときに大切なのが、必ず「標準体重」をベースにするということです。標準体重および肥満度を知る方法はいろいろありますが、一般的によく使われているのは、標準体重算出法の最初に挙げた計算式です。

適性な食事量 「食べ過ぎ」でないのに太ることはない

肥満は尿酸値を上げるばかりでなく、高血圧、高脂血症、心臓病、糖尿病といった多くの病気の引き金にもなります。肥満の原因としては運動不足やストレスなどもあげられますが、最大の原因は食べすぎ。太っている人の多くは、必要以上にエネルギーをとっているものです。

運動などで消費する以上に食事でエネルギーをとるから、余分なエネルギーが体内で脂肪に作り変えられ、皮下に蓄積されて、肥満を招くのです。尿酸値を正常にコントロールする第一歩は、自分に必要な1日の摂取エネルギー量を知ることです。そして、そのエネルギー量の範囲内におさまるように、毎日の食事を改めて見直してみる必要があるでしょう。

極端なダイエットはNG!1ヶ月に1~2kgを目指す

自分の適正エネルギー量を求めるときに大切なのが、必ず「標準体重」をベースにするということです。標準体重および肥満度を知る方法はいろいろありますが、一般的によく使われているのは、標準体重算出法の最初に挙げた計算式です。

また、最近はBMI(ボディ・マス・インデックス) という体格指数をもとにした計算式が使われることも増えているので、参考にしてみるといいでしょう。
肥満あるいは肥満の傾向が見られる人は、ダイエットが必要ですが、短期間で急激に体重を落とすのは逆効果です。1ヶ月に1~2kg 減のゆっくりとしたペースで、少しずつ理想の体重に近づけます。

標準体重1kgあたり25~30kcalが1日の目安

それでは、1日に食べる量をどのくらいにすればやせられるかというと、1日1300kcalに制限してもなかなかやせない人もいますし、1日2000kcalでやせる人もいます。
それだけ個人差が大きいのですが、一般的には標準体重1kg当たり25~30kcalが適正エネルギー量とされます

この範囲に摂取エネルギーをおさめれば、たいていの人は無理なく健康的にやせられるでしょう。ただし、必要なエネルギーは、年齢や生活スタイルなどによっても異なります。

標準体重算出法

      • [標準体重=(身長-100×0.9]
      • [肥満度<%>=(測定体重-標準体重×100]

BMI計算式

      • [標準体重=身長×身長×22]
      • [BMI 指数=測定体重÷身長<m>÷身長]

肥満の測定:18.5~24.9=(標準22) 25以上は肥満

重労働者 スポーツ選手、肉体労働者
1日の摂取エネルギー=標準体重×35~40
中労働者 活発に動く行員、1日中歩いているセールスマン、農林水産従事者(繁忙期)
1日の摂取エネルギー=標準体重×30~35
軽労働者 事務員、一般の店員、主婦、働きの少ない行員、農林水産従事者(閑散期)
1日の摂取エネルギー=標準体重×35~40
肥満者・高齢者
1日の摂取エネルギー=標準体重×20~25

食習慣をストレスなくかえる11のポイントはこちら。

食生活の改善

食事の習慣化 適切な「時」「質」「量」を習慣化

食事の習慣化

食事の習慣化 適切な「時」「質」「量」を習慣化してしまうと非常にスムーズに食習慣を変えることができます。現在、痛風の食事療法では何に主眼がおかれているのかというと、「食べすぎない」を基本にした肥満の予防・改善です。

食事の習慣化 食事療法の第一のポイントはカロリーオフで肥満解消、現代人に欠かせない食習慣

ひと昔前まで、痛風の治療食といえば、体の中で尿酸に変化するプリン体の摂取制限がかなり厳しく行われていました。ところが、プリン体は食べものから取り入れる量よりも体内で作られる量のほうがずっと多く、しかも食事からとるプリン体の摂取がそのまま尿酸値の上昇に結びつかないことがわかってきた昨今では、プリン体自体の制限に重点をおいた食事療法はほとんど行われなくななっています。

では、現在、痛風の食事療法では何に主眼がおかれているのかというと、「食べすぎない」を基本にした肥満の予防・改善です。肥満が尿酸の排泄を抑制し、尿酸値を上げることにつながるからです。現代人の多くは食べ過ぎです。この食習慣を改善することがまずは先決です。

実際、肥満している人の尿酸値を調べると、「標準体重」 の人よりも必ずといっていいほど高い数値を示します。そして、太り気味で尿酸値が高い人が減量すると、体重の低下とともに、尿酸値も下がってきます。
自分にあったエネルギー量の食事で標準体重をキープすること、これが尿酸値を低くする食生活の基本中の基本といえるでしょう。

栄養バランスをとることや減塩なども必要不可欠

そのほか、痛風の食事療法のポイントとしては、次のようなことがあげられます。

バランスよく食べる
たとえダイエット中であっても、体に必要な栄養素はきちんととることが大切です。できるだけ多種類の食品をとり、たんばく質、脂質、糖質、そしてこの三大栄養素を効率よく吸収させるためのビタミンやミネラルを過不足なく補給しましょう。
アルカリ食品をたっぷりとる
野菜などのアルカリ食品をたくさん食べると、尿がアルカリ性になり、尿酸が尿に溶けやすくなります。痛風では、尿酸の排泄量を増やすために、水分を十分にとるように指導されますが、新鮮な野菜の摂取は、水分補給にも役立ちます。献立に積極的に加えましょう。総じて低エネルギーですから、たくさんとっても、エネルギーオーバーになる心配はあまりありません。梅肉エキスはアルカリ性食品の王様です

プリン体を摂りすぎない

プリン体の厳しい摂取制限は行われなくなってきたと前述しましたが、そうはいっても、プリン体を多く含む食品を好んで食べるのはよくありません。動物の内臓や魚の卵は控えめに。プリン体は水に溶け出す性質があるので、肉を焼いた後の肉汁を料理に使ったり、豚骨や鶏ガラでとったラーメンのスープを飲み干したりしないようにしましょう。
塩分を控える
痛風の人は、高血圧、動脈硬化、糖尿病を併発しやすいもの。合併症を防ぎ、体全体の健康を守るために、塩分の多い食品を控え、料理の味つけも薄味を心がけましょう。塩分を控えると、主食の食べすぎが防げ、ダイエットを側面からバックアップすることもできます。
規則正しく3食とる
やせたいために、あるいは忙しいからといって、食事を抜くようなことはありませんか? 同じカロリーを摂取していても、食事を抜くと、1日3食きちんととったときに比べてエネルギーの貯蔵量が増え、肥満を招きやすくなります。1日3食、できるだけ均等な量の食事を、できるだけ一定の時間に、きちんととるよゝつにしてください。

体脂肪率は見た目ではわからない

最近、「体脂肪率」という言葉をよく耳にしますが、特に肥満体型でなければそれほど気にする必要はないと思っている人が多いことでしょう。

しかし、実際はそうとも限りません。肥満の本来の定義は、「体内の脂肪が過剰な状態」。

たとえ標準的な体重で、外見からは太っているようにみえなくても、体脂肪が多ければ、あなたは立派な肥満なのです。体重オーバーの肥満の人と同様、高尿酸血症や痛風、そのほかの生活習慣病に十分注意しなければなりません。
最近は体脂肪計が普及しているので、ぜひ一度、体脂肪率を測ってみてください。望ましいとされる体脂肪率は、男性は25%以下、女性は30%以下です。かくれ肥満のための知識と肥満の減らし方

食生活の改善

痛風 間違えやすい 病気 に注意する

痛風 間違えやすい 病気

痛風 間違えやすい 病気 にも注意しなければいけません。ある日突然、足の親指のつけ根に耐えがたい激痛が走る…痛風発作はきわめて特殊な病気と思えますが、意外にも間違いやすい病気はいくつかあります。

痛風 間違えやすい 病気 適切な検査を受ければ、誤診の心配はほとんどない

ある日突然、足の親指のつけ根に耐えがたい激痛が走る…痛風発作はきわめて特殊な病気と思えますが、意外にも間違いやすい病気はいくつかあります。

しかも驚いたことに、専門医でも診断に迷うような症状もありますから要注意です。もちろん、最近は、医療技術が向上し、検査機器なども長足の進歩を遂げていますから、誤診の危険性はまずありませんが、いずれにせよ、しっかりした検査を受けることが大切です。
痛風とよく似た症状の病気には次のようなものがあります。

外反母趾

外反母趾は足の親指が外側に反って曲がり、つけ根の関節部分が腫れ上がる症状をいいます。腫れる場所が痛風と同じで」しかも重症になると激しい痛みを伴うのもそっくりなため、素人判断で間違うことがよくあります。

これは、きちんとした検査を受ければ、すぐに判別できるものです。外反母址は遺伝的な要素もありますが、多くは運動や靴が原因とされています。
バレーボールのスパイクのように、高くジャンプして同じ姿勢で着地するような動作を何度もくり返すと、足のつま先に大きな負担がかかり、外反母祉を誘発します。
また、特に女性の場合は、幅が狭いうえにかかとの高い靴をはくため、つま先が常に圧迫され、外反母址の原因になります。

関節に痛みが出る病気は精密な検査が必要

関節リウマチ

リウマチ性の病気は関節に痛みが発生するため、痛風と間違えられやすいのですが、特にまぎらわしいのは関節リウマチです。発症の原因がまだ解明されていないこともあり、十分な検査が必要になります。

痛風と関節リウマチの見分け方の大きなポイントは次の3点です。まず痛風発作の痛みはほとんどの場合、1ヶ所で起こりますが、関節リウマチは体の左右対称の部位など、2ヶ所以上で同時に起こることが多いのが特徴です。
痛みの症状も、痛風発作の痛みは突然激しく襲ってくるのに対し、関節リウマチはジワジワと徐々に強くなっていくのが普通です。
また、初めての痛風発作は足の親指のつけ根など、主に下肢部分に起こりますが、関節リウマチは手、指、ひじなど上肢部分に起こることが多くなつています。このほかに、痛風患者の90%は男性ですが、関節リウマチは60~70%が女性に発症することも見分けるポイントになります。

「偽痛風」は関節部にカルシウムが沈着して起こる

仮性痛風

仮性痛風は「偽痛風」とも呼ばれ、関節が急に痛み出したり、1週間ほどで治まったりと、その名のとおり痛風と非常によく似た病気です。

痛風は尿酸が関節部にたまって発症しますが、仮性痛風はカルシウムが沈着することで起こります。結晶は尿酸の針状に対し、カルシウムはひし形で、レントゲン検査で判定できます。
見分けるには、痛風の場合は痛み足の親指のつけ根など1点に集中するのに対して、仮性痛風の場合は、足全体の関節部に起こる、高齢者に多く、男女差なく起こる、などがポイントになります。

このほか、関節の老化によって起こる変形性関節症、細菌の感染で関節内が化膿する化膿性関節炎なども痛風と間違えやすい病気です。

高風発作はここで見分けるJ

痛風を起こしやすい性別・年齢

90%が男性に起こる。年齢は30 ~50代が多い。女性の場合は外反母祉、関節リウマチ、仮性痛風なども疑ってみる。

痛みが起こる場所

痛みは1ヶ所で起こる。下肢部分がほとんど。2ヶ所以上、上肢部分が痛む場合は、関節リウマチの可能性あり。

痛みの症状

ある日突然、急に激しい痛みに襲われる。ジワジワと徐々に強くなっていくタイプの痛みは、関節リウマチに多い。

痛風・高尿酸血症の病気について