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きのこ、こんにゃくなど低エネルギー食品を積極的に活用する

低エネルギー食品は食欲を満たしながら減量ができる

きのこ、こんにゃく、寒天などはいずれも低エネルギーで、肥満を気にせずに食べられる食品です。くり返し述べているように、痛風の人の食事の基本は、摂取エネルギーを抑えて適正体重を維持することです。

そのほかの生活習慣病を予防するうえでも、肥満を解消することは大切です。とはいっても、むやみに食事の量を減らしたのでは、空腹感に耐えきれなくて、おやつに手を出したり、次の食事でのどか食いにつながったりする心配があります。

総摂取エネルギーを調整したいとき、料理にボリュームを出して減量中の空腹感をまぎらわしたいときなどは、低エネルギー食品を賢く利用しましょう。

たっぷり含まれる食物繊維が生活習慣病の予防に

きのこやこんにゃくで注目されるのが、食物繊維の多さです。きのこに含まれるのは主に不溶性食物繊維、こんにゃくや寒天に含まれるのは主に水溶性食物繊維と、少しタイプは異なりますが、いずれも生活習慣病の予防に効果があります。

たとえば、動物性食品、コレステロールの多い食品をとるとき、きのこやこんにゃく、寒天などを同時にたっぷり食べれば、コレステロールが体外にどんどん運び出されます。動脈硬化の予防に役立つというわけです。コレステロールばかりでなく、発がん性物質など腸の中の余分なものも排出されますから、大腸がんのリスクも軽減できます。もちろん、便秘解消にも効果があります。
脂肪吸着効果や便秘解消効果(キトサン)

ゼロに近いエネルギーでもきのこには有効成分が目白押し

こんにゃくや寒天の健康効果は、ほとんどが食物繊維によるものですが、きのこについては、疲労回復に欠かせないビタミンB1、「美容のビタミン」の別名を持つビタミンB2、ビタミンD のもとになるプロビタミンD、カリウムをはじめとするミネラル類の供給源としても期待できます。

また、血中のコレステロールや中性脂肪を減らす、血圧を正常にコントロールする、腎機能の障害を緩和するなどの働きが知られるエリタデニンという特有の成分も含まれています。上手に調理して、きのこパワーを最大限に引き出しましょう。

きのこパワーを引き出す調理のコツ

dt>使う前に天日干し
プロビタミンD は紫外線に当たることによってビタミンDに変わるため、使う前に2時間ほど天日に当てると、ビタミンD効果がアップ
きのこ+油+カルシウムが豊富
ビタミンD の吸収が促され、カルシウムの吸収を助けて骨に蓄積させる働きが強力になるため、骨が元気に!
きのこ+タンパク質食品
きのこのビタミンB2とたんぱく質の相乗効果でつやつや、すべすべの美肌に!

きのこはノンエネルギー?

「食品成分表」でのきのこのエネルギー表記は、四訂まで「マイナス」。そのため、きのこはノンエネルギーと思っている人も少なくないようですが、「マイナス」イコール「0」ではありません。

きのこ顆の炭水化物のほとんどは、消化吸収率のきわめて悪い食物繊維。これをエネルギー源として利用できるかどうかは個人差が大きいので、エネルギー値が明記されていないだけで五訂の食品成分表ではどうなっているかというと、しいたけ「18キロカロリー」、えのきたけ「22キロカロリー」というように、暫定値が示されています。これはあくまでも「平均的な値」という意味での記載です。いずれにしても、きのこは低エネルギー食品の代表格です。上手に利用してください。
内臓脂肪を減らすエノキ生姜茶「えのき美人茶」の効果と使用感

大豆、大豆製品で良質なタンパク質を摂取する

大豆は肉とよく似た良質たんばく質源

痛風をはじめとする多くの生活習慣病の背景には、動物性食品のとりすぎがあります。しかし、栄養学的にみると、動物性食品は良質たんばく質源として貴重な食品です。

動物性食品の摂取を減らすなら、それに変わる何かで良質たんばく質を補わなければなりません。そこで注目されるのが大豆です。
大豆はしばしば「畑の肉」と呼ばれますが、実際、植物性でありながら、例外的に良質のたんばく質源と呼べる食品で、しかも、大豆のたんばく質を構成するアミノ酸組成は肉によく似ているのです。
また、肉と同様、ビタミンB群の供給源にもなります。動物性食品の代用としては、まさにもってこいの食品といえます。
大豆効果 必須のたんぱく質を豊富に含む

多様な生理作用が期待できる特有の成分も

同じたんばく質食品とはいえ、肉と大豆とでは、脂質の中身は大きく異なります。大豆の脂質の半分以上は、血中コレステロール値を低下させるリノール酸です。
リノール酸には酸化されやすいという弱点があるのですが、同時に抗酸化作用のあるビタミンEも豊富に含んでいるので、その点でも心配ありません。

過酸化脂質の生成抑制作用、血中脂質の改善作用、血圧降下作用などが認められているサポニン、高血圧、動脈硬化、認知症などの予防に役立つレシチン、閉経後の骨密度低下を抑えるイソフラボンを含むというのも、成分からみた大豆の特徴としてあげられます。
食物繊維もたっぷりで、ミネラルのカルシウム、カリウム、亜鉛なども期待できます。
大豆は中高年世代に必要な健康成分を凝縮した天然のサプリメントといっても過言ではないでしょう。

豆腐などの大豆製品でもOK、1日に最低でも1回は食卓に

大豆の唯一の欠点をあげるなら、消化があまりよくないということです。加熱が足りないと、青臭さも残ります。指で挟むとすっとつぶれるくらいまで十分に火を通して使うことが大切です。もどす手間が面倒で大豆を敬遠する人も少なくないようですが、最近は水煮したものも市販されています。

手軽に大豆料理を楽しみたいなら、これを使うのも一法です。また、大豆から作られる豆腐、厚揚げ、油揚げ、がんもどき、ゆば、高野豆腐、納豆、おから、豆乳など、成分の含有量に差はあるものの、大豆と同様の栄養が期待できます。

このような大豆製品は、消化・吸収が悪いという大豆唯一の欠点もカバーしていますし、なかにはもとの大豆以上の健康効果を発揮するものもあります。

豆腐などは、サラダやハンバーグにするなど食べ方を工夫して、1日3食のうちの最低でも1食には、大豆や大豆製品を取り入れるようにしてください。

夕食に食べる納豆が効果大

心筋梗塞や脳梗塞の発作は、起床直後に起こることが多いものです。さまざまな条件から、明け方は血管が詰まりやすくなるためです。

そこで、提案です。納豆というと朝食のイメージが強いのですが、夕食に納豆を食べるようにしてはいかがでしょうか?納豆には、ナットウキナーゼという酵素が多量に含まれています。
ナットウキナーゼで血栓症を予防

大豆に納豆菌を混ぜて発酵させる過程で生まれるのですが、この酵素には血栓を溶かして血液をサラヴラにし、心筋梗塞などを防ぐ働きがあることがわかっています。ナットウキナーゼの血栓を溶かす作用が持続するのは、およそ8時間。夕食に食べておけば、ちょうど明け方ごろに効果を発揮し、心筋梗塞などのリスクを減らす効果が期待できます。

大好きな肉を減らし旬の野菜を食べるようにする

40歳を過ぎたら肉より魚を選ぶ

かつて、魚は日本人のたんばく質源として最も一般的なものでした。ところが、食生活の欧米化とともに、魚離れの傾向が見られるようになっています。

尿酸値の高い人にはとくにその傾向が強く、肉料理か魚料理かとなるとどうしても肉料理を選んでしまいがちですが、魚はたんばく質だけでなく、各種のビタミンやミネラルの供給源としても貴重です。

動脈硬化性疾患の予防に有効なIPA(エイコサペンタエン酸)、認知症予防効果などが期待されるDHA(ドコサヘキサエン酸)、血中コレステロールを下げて善玉コレステロールを増やしたり、血圧を正常に保つ働きをするタウリンといった成分も含まれています。肉に比べて総じてプリン体含有量が少なく、エネルギーも低いという魅力もあります。

DHA・EPAの効能について詳しくはこちら。

もちろん、肉は絶対にいけないというわけではありません。部位を選ぶ、調理法や食べ方を工夫するなどの方法で、プリン体やエネルギーもある程度カットすることは可能です。しかし、尿酸値の高低にかかわらず、40歳を過ぎたら肉を食べる回数を減らし、魚料理中心の献立にするのが賢明といえるでしょう。

健康食の魚料理も鮮度や食べる量などに注意

魚の健康効果の高さは万人が認めるところですが、とり方によっては逆にマイナスにしまうこともあります。魚を食べるときにも、ちょっとした注意が必要です。

次のようなポイントを押さえて、上手に健康の味方につけましょう。旬の魚を使う旬のものは安価で栄養豊富。食卓に季節も運んでくれます。積極的に利用しましょう。また、魚でも干物は塩分やプリン体が多くなるので、控えめにしましょう。

鮮度に注意

鮮度が落ちて魚の脂肪が酸化してしまうと、生活習慣病を予防するどころか、反対に生活習慣病を促進する結果を招きかねません。鮮度には細心の注意を払いましょう。

1日100グラムを目安にする

低エネルギーといっても、食べすぎたのではエネルギーオーバーになってしまいます。量としては1日100グラムが目安になりますが、まぐろのトロ、うなぎなど脂肪の多い魚は極力控えるか、食べても1日50グラム程度にしておくのが無難です。

内臓を取り除いて食べる

魚の内臓には、プリン体やコレステロールがたくさん含まれています。尿酸値の高い人、生活習慣病が気になる人は、内臓を丁寧に取り除いて食べるようにしましょう。

魚卵などは極力控える

魚介で意外にもプリン体が多いもの

魚の内臓と同じ理由で、たらこ、すじこ、かずのこなどの魚卵やうに(卵巣)なども控えめにしましょう。

  • まぐろのトロ
  • 穴子
  • 子持ちししゃも
  • めざし
  • たらこ
  • いくら
  • 数の子
  • あんきも
  • うに
  • かに
  • えび
  • いか
  • たこ
  • 貝類

肉を食べるならしゃぶしゃぶがおすすめ

肉のプリン体やコレステロール、脂肪が怖い! だけど肉が食べたい!こんなジレンマに苦しんでいる人のために、上手な肉の食べ方をご紹介しましょう。
それは「しやぶしやぶ」です。熱湯に通すことで、肉の中のプリン体が湯に溶け出し、肉のプリン体含有量をかなり減らすことができるのです。

もちろん、コレステロールや脂肪もカットできます。野菜も一緒にたっぷり食べられるというメリットもあります。しゃぶしゃぶにすると、仕上げに肉汁の出たおいしいスープを作ってみたくなるところですが、ここはぐっと我慢しましょう。肉に含まれるマイナスのエキスを飲んでしまうとせっかくしゃぶしゃぶにした意味がなくなるばかりか体にはマイナスしかありません。

食習慣をストレスなくかえる11のポイントはこちら。

野菜、海藻類を十分に摂って尿のアルカリ化を促進させる

酸性尿を放置しておくと合併症のリスクが高まる

尿酸は酸性液に溶けにくいというは性質があるため、尿酸が尿中に排泄されるとき尿が酸性になっていると、尿酸が思うように溶けません。
尿酸値の高い人の尿は酸性(pH6未満)を示しがちですが、これを放置していると尿酸の結晶化がすすみ、尿路結石を合併するリスクが高まります。
高尿酸血症の場合、尿は酸性とアルカリ性の中間、または弱酸性のpH6.5~7.0くらいがもっとも適切と考えられています。

尿のアルカリ化だけでなく野菜や海藻には多くの効果が

尿をアルカリ性に近づけるためにはクエン酸製剤などの飲用も有効ですが、尿の酸性度は食事の内容でも左右されます。

尿のアルカリ化を図る手助けをしてくれる食品は、野菜や海藻などです。逆に酸性にしてしまうのは、肉類やアルコールなどです。尿が酸性に傾かないようにする食事のポイントをひと言でいうなら、肉類やアルコールを控え、野菜や海藻をたっぷり食べること。
多くの野菜や海藻に共通する一般的な特徴として、プリン体の含有量が少ない、尿酸の排泄を促すために必要な水分を多く含んでいる、低エネルギーなのでたくさん食べても肥満を招く心配がない、ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源となる、などもあげられます。
尿酸値の高い人にとって、野菜や海藻は、一石何鳥もの効果が期待できる食品といえるでしょう。ただし、たまに思い出したように食べるだけでは、尿酸値を下げる効果は期待できません。毎食、意識して野菜や海藻をとるように心がけてください。

野菜は1日最低300グラム海藻もできるだけ毎食摂取

では、どのくらいの量を摂取すればいいかというと、野菜は最低でも1日に3300グラムは必要です。そのうちの3分の1以上を緑黄色野菜でとるようにすると、さらに理想的といえます。

しかし、尿酸値の高い人のなかには、時間に追われる働き盛りの人が多く、忙しさにかまけて、あるいは仕事上のつき合いにかこつけて、朝は喫茶店でトーストにコーヒー、昼は立ち食いそば屋でてんぷらそば、夜は飲み屋で焼き鳥を肴に一杯…こんな食傾向が見られがちですが、これでは1日に100グラムの野菜がとれるかどうかも疑問です。

外食の多い人は、まず外食の回数をできるだけ減らすこと。そして、外食するときは、少しでも野菜の多くとれるメニューを選ぶことがポイントです。

海藻については、とくに必要量は決められていませんが、スープやサラダなどに多用して野菜といっしょに適量をできるだけ毎食とるようにしたいものです。

海藻は戻した水も捨てずに利用する

海藻には特有のぬめりがありますが、この正体は水溶性食物繊維のアルギン酸。がんの予防、血中コレステロール値や血圧の低下、血糖値の上昇抑制などに有効な成分です。海草類に秘められた力が見直されている

だし昆布はともかく、切り昆布やわかめなどをもどした水は、いつもどうしていますか?何気なく捨てていませんか?アルギン酸は水に溶けやすい成分ですから、みそ汁や煮ものなどにむだなく利用するようにしましょう。
食習慣をストレスなくかえる11のポイントはこちら。