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薬物療法は医師の指示を守って行う

自己判断による服用の中断は尿酸値の乱高下を招く危険も

痛風発作を起こして病院に駆け込んだ人、健康診断で高尿酸血症と診断されて薬物治療を始めた人、経過はどうあれ、薬物治療を始めたら担当の医師の指示をしっかり守ることが最も大切になります。

尿酸降下薬は概して効果が大きく、きちんと飲めば尿酸値の改善に敏感に作用する一方、使用法を誤ると重大事にもなりかねません。
ここまで解説してきた、痛風・高尿酸血症の治療におけるさまざまな種類の薬は、医師の選択次第で効果が大幅に違ってきます。薬の選択だけではなく、1日の服用量や服用時間なども患者によって微妙に異なつてきます。医師はこうしたことを十分に考慮し、最適な処方を心がけるわけです。

こうした医師の処方箋には、確固とした医学的根拠があります。もし患者が勝手な判断で服用を中止したり、1回の服用量を自己判断で増減したりすると、治療効果が半減するばかりか、尿酸値が思わぬ乱高下をくり返す危険性もあります。そうなると、尿酸値の正常化どころか、コントロールがきかなくなり、治療前よりも危険な状態さえ招きかねません。くれぐれも自己判断で薬をやめたり、薬の量や服用時間などを変え変えないようにしましょう。

尿酸値が安定しても薬の服用の中断は危険

痛風・高尿酸血症の治療は、多くの人が真面目に取り組む一方、自己判断で途中でやめてしまう人も後を断ちません。痛風発作と高尿酸血症の治療はまったく別のものです。よくみられるのが、痛風発作がおさまったとたんに治療をやめてしまうケースです。

これでは発作の根本原因がまったく解決されておらず、いつ再発するかわかりません。もうひとつありがちなのは、「尿酸降下薬を1 年ほど服用したあと、「もう発作の心配もなくなったからいいだろう」と、勝手に服用を中止してしまう例です。

実はこれも非常に危険です。理由は非常に明快で、尿酸降下薬を中止したとたん、尿酸値が再び急上昇し、発作の再発の危険性を高めるからです。治療を始める当初は、痛風の治療は生涯続くという覚悟があっても、1年、2年と痛風発作もなく、定期検診でも尿酸値が正常範囲内にあるとなると、つい油断してしまう人もいるでしょう。仕事の忙しさなどが重なることで、通院がおろそかになるケースもみられます。

薬物治療と生活改善が相乗的に効果を発揮すれば、「薬物治療は一生必要」という常識はひっくり返すことが可能です。本当の意味で薬が必要なくなるまで、自己判断による中止は絶対に避けるようにしたいものです。
痛風・高尿酸血症の治療に使われる薬について

発作時の激痛をやわらげる薬物療法

発作を沈静化する治療は本格的な痛風治療ではない

痛風・高尿酸血症の治療では、尿酸値を正常範囲内にコントロールすることと、高尿酸血症による合併症を防ぐことが最大の目標になります。

しかし、いきなり痛風発作を起こしてしまい、まさに今「風が吹いても痛い」状態でいる人に対して、尿酸値を下げる長期的な治療の必要性を力説しても無益な説教というものでしょう。

痛風発作を起こした場合は、何はまさておき、痛みや腫れを取り除く緊急の治療が必要になります。これは痛風発作を沈静化するための対症療法で、痛風・高尿酸血症を治す根本的な治療ではありません。
一時的に緊急避難をして、落ち着いてから本格的な治療を始めようというわけです。

非ステロイド系抗炎鎮痛薬で発作時の痛みを腫れを改善

痛風発作の沈静化に使われる薬は、主に非ステロイド系抗炎症鎮痛薬です。ナプロキセン、インドメタシン、フェンブフフェンなどいくつかの種類があり、患部の痛みや腫れ、熟などの症状を取り除き、炎症を改善する優れた効果を発揮します。

病状に応じて座薬を使う場合もあります。非ステロイド系抗炎症鎮痛薬は副作用が少ないという特徴もありますかいようが、まれに胃潰瘍や十二指腸潰瘍などを引き起こしたり、極めてまれな例では大出血や胃穿孔を起こしたりするということも報告されています。

したがって、胃潰瘍や十二指腸潰瘍がある人には使用しないのが原則です。胃潰瘍などがなくても、ほかの病気で血液を固まりにくくする薬などを使用している場合も注意が必要です。

ステロイド薬もよく使われる、コルヒチンは発作後では効果なしし

胃潰瘍や十二指腸潰瘍がある場合は副腎皮質ホルモン(ステロイド)薬が使われます。以前は痛風発作の治療に副腎皮質ホルモン薬を使うことはタブーとされていましたが、最近では危険の少ない薬という認識が広まり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍がない場合でも使用する医師が多くなっています。

痛風発作を沈静化するために広く使われていた薬に、コルヒチンがあります。古くから痛風の特効薬とされてきた薬で、ユリ科のイヌサフランという植物の種子や球根の成分を抽出してつくられます。
痛風発作の痛みは尿酸結晶を白血球が攻撃することで起こりますがコルヒチンにはその攻撃を抑えて弱める作用があります。

その結果、痛みや炎症を改善することができます。ただし、コルヒチンは白血球の働きを抑えるため、免疫力まで低下させてしまい、腹痛などの胃腸障害や下痢、毛髪の脱毛などを起こしたりする副作用があります。

さらに、コルヒチンは痛風発作を起こしてからあわてて服用しても効果はありません。こうしたことから最近はコルヒチンを使用する頻度は少なくなっています。

コルヒチンは予感期に飲むと効果がある

コルヒチンは痛風発作を抑える薬としてはほんど使われなくなっていますが、発作を起こす前にのむと、発作を防いだり、軽くしたりする効果があります。

痛風発作を何度か経験した人は、発作が起きる前に「そろそろ危ないな」という予感があます。これを「予感期」といいますが、この時期に飲んでおくと発作の予防効果が期待できます。

そのためため、痛風発作を起こしたことのある患者さんには積極的に処方するケースも見られます。だし、コルヒチンは本文で説明したとおり、白血球の働きを抑えて免疫力を低下させるなどの副作用がありますから、1日1錠にとどめるのが原則です。

症状を悪化させずに、海外旅行を楽しむコツ

日頃の注意を怠らず旅行でストレス解消を

近年、定年退職後、あるいは有給休暇を利用して海外旅行をする人が増えています。

高尿酸血症・痛風の人も、重度でなければ基本的に旅行などを制約する必要はありません。仕事や時間に追われる生活をしばし離れ、リラックスできる時を過ごすことは、ストレス解消に大いに役立ち、症状の回復にも効果が期待できるでしょう。

ただし、これはあくまで日ごろの習慣や注意事項を守りながら、旅行を楽しんだ場合の話です。日常生活を離れることで、だれしも「今日は特別」と気が緩んでしまいがちです。日ごろの努力をむだにしないためにも、リラックスが生活習慣の乱れにつながらないように心がけながら旅行を楽しみましょう。

飛行機内での体調管理は食事や飲み物に気をつけて

海外旅行でまず注意したいのが、飛行機の中での過ごし方です。アジアなど、短時間で到着する場合は問題ないのですが、アメリカやヨーロッパ旅行などで機内泊をする場合は注意が必要です。長時間のフライトになると、生活のリズムが変わり、健康な人でも体調をくずしがちです。

狭い機内で何時間も座り続け、数時間おきに出される機内食を平らげる。また、なかなか寝つけず、機内で放送される映画を見ながら、退屈しのぎにスナック菓子をぼりぼ…このようなことは一般的によくある風景ですが、高尿酸血症・痛風の人にとっては最悪の過ごし方といえます。
旅の初めから痛風発作を起こし、機内で悲鳴を上げるようなことにならないためにも、次の点に注意してください。

食事

退屈しのぎにスナック菓子などを食べるなどというのは言語道断ですが、定時に出される機内食にも注意が必要です。体を動かさない機内では、いつも以上に食事量を控える必要があります。また国際線の航空会社は、たいてい低カロリー、低脂肪の特別食のサービスを設けています。航空券の予約時にリクエストできるので、ぜひ利用しましょう。

水分補給

高尿酸血症・痛風の人にとって、水分補給が重要であることは前に述べたとおりです。機内はとても乾燥しています。トイレが近くなるからと、水分を控えたりせずに、できれば機内にミネラルウォータを持ち込み、水分をたっぷりとりましょう。ただし、じっと座ったまま水分を多量にとると、下半身がむくみやすくなります。ときどき立って歩き、スペースのあるところで軽いストレッチをすることをおすすめします。

睡眠

機内では時間の感覚が狂い、睡眠不足になりがちです。睡眠不足は、疲れをためるばかりでなく、高血圧の人にとって血圧を上げる要因になります。
また、旅行中に時差ぼけによって生活が不規則にならないためにも、機内にいるときから睡眠のリズムを作っていきましょう。機内の飲み物サービスでは、コーヒー・紅茶は控え、どうしても眠れない場合は、軽い睡眠導入剤を利用するのもよいでしょう。

開放感はほどほどにゆったりした旅行プランを

一般的に、旅行中健康障害を起こす主な原因は、「食べすぎ」「寝不足」「アルコール類の飲みすぎ」といわれます。これは、痛風の人が発作を起こすきっかけとなる行動と合致します。

一概にはいえませんが、海外の料理は日本食に比べて高カロリーです。そのような食事を大量にとれば、尿酸値を一気に上昇させる恐れがあります。
また、ヨーロッパなどにはアルコール度の高いお酒が数多くあります。高尿酸血症・痛風の人にとっては注意が必要です。現地の名物料理を、珍しいお酒と一緒にたっぷり味わうことを旅行の醍醐味などとせずに、ゆっくりと異国の街を散策したり、自然に触れて、心身をリラックスさせるような旅にしましょう。

また、せっかくの旅行だからと、旅行のスケジュールをいっぱいに詰め込み、帰国するころには大疲れ、ということはよくある話です。疲れたらひと休みできるくらいの余裕のあるスケジュールを組みましょう。

もうひとつ、現地での注意事項として心にとどめておくべきことは、水分補給が必要だからといって、水道水を生で飲まないことです。日本は、水道水が生で飲める世界で数少ない国のひとつです。海外では、基本的にミネラルウォーターを飲むことをおすすめします。

サプリメントに頼りすぎない

不足している栄養素を手軽に補えるのが人気の秘密?

いまや現代人の日常生活は、サプリメントを抜きに語ることはできなくなりつつあります。スーパーやドラッグストアには各種のビタミンやミネラル、アミノ酸などのサプリメントが山のように積まれているほか、そうした成分を配合した飲料や化粧品なども次々に製品化され、店頭を飾っています。

また、話題になった商品がすぐに売り切れるなど、人々の関心も高いようです確かに現代人の生活は、健康を脅かす危険因子で満ちあふれています。

食事面では、よほど気をつけていないと、つい食べすぎてしまったり、栄養バランスが乱れてしまったりしがちですし、普通に生活しているだけで、運動不足や肥満、ストレス過重などを招きやすいのが現実です。

そんな現実を強く認識すればするほど、何か健康にいいことをしなければという気持ちにかられる人が多くなります。その半面、運動や食事制限など、つらいことを長期にわたって続けるのはいや、というのが多くの人の本音でもあります。

というわけで、サプリメントが大人気となるわけです。カプセルや飲料を飲むだけで、「不足している(かもしれない)栄養成分を補える」のですから、忙しい現代人にとって、こんなに便利なものはありません。

サプリメントに頼りすぎると生体を維持できなくなる危険性も

しかし、最近、サプリメントに頼りすぎて、食事はまったく無頓着という人が出てくるなど、行きすぎを懸念する声が多くの医師たちから開かれるようになっています。

極端な話、食事は一切とらず、錠剤などで必要な栄養成分をすべて完壁に摂取したとします。これで人間は健康に生きられるでしょうか。答えは、もちろんノーです。人間は物を食べることで生体を維持しています。物を食べることで胃腸をはじめとするさまざまな臓器が働き、人体という生命体が形づくられていきます。物を食べなくなれば、こうした臓器の働きは失われ、生命体の機能が衰退してしまいます。

また、物をかむ習慣が失われれば、脳への刺激がなくなって脳が老化する危険性も指摘されています。サプリメントは「栄養補助食品」と呼ばれているとおり、あくまでも「補助」であることをしっかり認識しておく必要があります。サプリメントの効果と限界を知ったうえで賢く利用するという姿勢が大事で、流行だからと頼りすぎる利用法は賢明とはいえません。

サプリメントは、たとえば、疲れががたまったなと強く感じたときにビタミンCやアミノ酸をとる程度にしてあくまでも食事が主であることをわすれてはいけません。

100種類のサプリメントの効能と効果は症状を中心にサプリを紹介しているので自分に足りない栄養素についてわかりやすいでしょう。
現代人は、特に不足しているのはビタミンCカルシウムです。

ストレス解消のタブー

ストレス解消が大切だからといって、後ろ向きの方法は禁物です。たとえば、大量の飲酒。親しい仲間と時間を忘れて深酒をすれば、確かにストレスは解消されたような気持ちになります。

しかし、こうした「やけ酒」のたぐいは体に大きな負担になり、生活習慣病や尿酸値上昇の大きな原因にもなります。ストレスによる「やけ食い」も同じで、瞬間的にストレスを解消できたつもりになっても、尿酸値の上昇を招いたり、肥満の原因をつくったりするだけの話です。このほか深夜にまで及ぶカラオケやマージャンなども逆効果のほうが大きいといわざるを得ません。ストレス解消は、あくまで健全な方法で行うようにしましょう。
脳は一時的に、ストレス解消できたとしても身体は大きなストレスをかけることになってしまうのです。

夜型の生活は生活習慣の乱れの原因に直結する

夜型の生活を続けると本来の生体リズムが崩れてしまう

現代人の生活はとめどなく「夜型」化しています。夜遅くにまで及ぶ残業の常態化、コンビニやスーパーの24時間営業の定着、ほぼ終日放映のテレビなど、社会環境そのものが夜型化を強めていますから、普通に生活しているだけで、夜型人間になっていく危険性があるともいえます。

このままでは早寝早起きなどという言葉は死語になってしまうかもしれません。それはともかく、夜型の生活は健康に悪影響をおよぼすので注意が必要です。
そもそも人間の体は、昼間起きて活動し、夜は休むようにできています。夜型の生活は、この人間の基本的な生体リズムを破壊することになります。人間の体は、昼間は交感神経が、夜は副交感神経が優位に立つことが知られています。交感神経は体を活発に働かせ、副交感神経は逆に休ませるように作用します。

夜、副交感神経が支配的になると、体がリラックスモードに入り、呼吸が少なくなったり、脈拍が遅くなったりします。それなのに、夜型の人はまだ仕事をしていたり、テレビを見ながら夜食を食べていたりするわけですから、これは心身に大きな負担になります。

神経の切り替えがスムーズにいかず、心身の様々なな不調の原因に

そんな生活が進むと、神経の切り替え自体がうまくいかなくなります。副交感神経が優位に立っていなければならない夜中に交感神経が、逆に交感神経が優位に立っているべき昼間に副交感神経が支配的に働くようになっていきます。そうなると、夜中に目がらんらんと輝き、朝は起きられず、昼間はボーッとするようになってしまいます。そんな状態が長く続くけば、仕事や生活に支障をきたすばかりでなく、心身にたまるストレスは計り知れないものになります。

それがまた神経系の異常に拍車をかけ、さらにはホルモン分泌にも異常をきたし、心身にさまざまな障害を引き起こすことになります。

さらに問題になるのは、肥満です。夜型の生活を続けると、どうしても深夜に飲食をすることになりがちです。内臓の働きの悪い時間帯に飲食をくり返せば、エネルギー代謝が十分に行われませんから、脂肪が蓄積されやすくなります。

こうした夜型生活による悪影響は、さまざまな生活習慣病の引き金になる危険性があります。高尿酸血症・痛風も例外ではありません。
すでに述べてきたように、ストレスも肥満も尿酸値上昇の原因になります。夜型の生活に傾いている人は、尿酸億をコントロールするためにも、できるだけ早く「早寝早起き」の規則正しい生活に切り替えるように心がけましょう。

肥満は成人病の要素を抱えた状態

食事や睡眠など、健康的な生活習慣の確立を

規則正しい生活が

尿酸値を正常範囲内にコントロールし、痛風発作を予防するには、とにかく規則正しい生活習慣を身につけることに尽きます。
食事はもちろん、排便、運動、入浴、睡眠などをきちんと習慣化し、健康の維持、増進に努めましょう。

食事や運動に関してはそれぞれの章を参考にして、問題点の改善を図ってください。そのほかでは次のような点に注意し、規則的でメリハリのある生活習慣を確立するように努力しましょう。
起床時間を一定にする前日の就寝時間が遅くなっても、起床時問は変えずに起きます。睡眠不足は翌日取り戻せば問題ありません。休日は、いつもよりゆっくり寝たいところでしょうが、朝寝坊は最小限にとどめ、生活リズムを崩さないように心がけましょう。

朝食を必ずとる
朝食をとることは規則正しい生活を確立するための根幹となる習慣。朝食抜きは生活習慣の乱れの第一歩です。朝はしっかりと朝食をとるための時間を確保しましょう。朝食抜きは肝臓に悪影響
快便習慣をつける
排便が不規則だと、健康への悪影響は甚大です。規則的な生活習慣が、快便習慣にもつながります。朝のトイレタイムを確立し、すっきり快便を心がけましょう。
昼寝をする
会社勤めなどをしていると、なかなか難しいかもしれませんが、昼食後、15~20分、昼寝をする習慣を身につけましょう。横になるだけでもかまいません。それだけで脳の疲労がとれ、心身ともにリフレッシュできます。ただし、1時間以上の昼寝は夜の睡眠に影響しますから要注意です。昼寝、仮眠でリフレッシュする
仕事や家事の合間に体を動かす
ラジオ体操の真似事、ちょっとしたストレッチ、その場で足踏みなど、なんでもOKです。とにかくこまめに体を動かす習慣をつけましょう。軽めの運動が尿酸値を下げる
ゆっくり入浴する
ふだん、シャワーだけですませている人も、たまには湯船につかりましょう。ゆっくり湯船につかって温いやまれば心身ともに心地よく癒され、シャワーでは得られないリラックス& 安眠効果が期待できます。ただし、飲酒後の入浴は、脳卒中などの重大な疾患を招く原因になりますから要警戒です。半身浴がおすすめです
ぐっすり眠る
1日に7時間前後の睡眠時問を確保するように、起床時間に合わせて早めに入浴、就寝するように努めましょう。

湯船につかるだけで驚きの効果が!

今日、ユニットバスの増加という住宅事情や、生活の多忙さのため、風呂に入らずにシャワーですませる人も増えています。風呂とシャワー、どちらも体を清潔に保って気分をリフレッシュできるのだから、同じようなものに思えます。

でも、風呂にはシャワーでは得られないさまざまな健康効果があるのです。風呂の健康効果は、簡単にいうと次の3つです。

  1. 体を芯から温める温熱効果
  2. 細胞の働きを活発にする水圧効果
  3. 浮力で体が軽くなることによるリラックス効果

これらの効果は、いずれも湯船に張ったお湯に体を沈めることで得られるものばかりです。朝だけ、大忙しでシャワーを浴びて出勤するのではなく、前の晩にゆったりと湯船に身をひたす葺からの入浴習慣を大切にしたほうがいいようです。
ゆっくり体を温めてリラックスすることで、ストレスも癒されますし、高い安眠効果も得られます。眠りにつくのに時間がかかる人は就寝2時間ぐらい前に入浴してから布団に入ると安眠しやくなります。快眠のための入浴法

自分に合ったストレス解消を見つける

ちょっとした気分転換でストレスは解消できる

一般的なストレス解消法といえば、趣味やスポーツに没頭することでしょう。仕事ではない遊びの要素をもったものに夢中になれば、右脳が刺激されて心身のリフレッシュ、ストレス解消に最も効果的です。

しかし、仕事中心の生活を強いられている多くの現代人、特に中高年男性にとって、そうした生活習慣は簡単に実現できるものではありません。
だからこそ、簡単にできる自分なりの気分転換法が必要になります。ストレス解消は、日常のちょっとした心づかいが決め手なのです。次のような方法を参考に、自分に合ったストレス解消法を身につけましょう。

散歩をする
休日は家の中でごろごろするのではなく、ウォーキングシューズを履いて散歩にでかけましょう。近所の公園や商店街を歩くとさわやかな気持ちになります。
自然に親しむ
たまには野山をハイキング。自然の中に身を置くだけで心身ともにリフレッシュ。近所の木陰でも十分に効果があります。
音楽を楽しむ
好きな音楽を心ゆくまで楽しみます。これを機会に、押し入れにしまいこんだフォークギターをとり出し、懐かしのメロディーを弾いてみては?
映画を楽しむ
休日の昼下がりなど、映画館に足を運んだりレンタルビデオを借りてきたりして映画の世界に浸りきります。アクションものやコメディー、ラブストーリーなど、気分に合わせて気楽に選んで。
飲む
アルコールの飲みすぎは禁物。休日は香り豊かなハーブティーで気分をリフレッシュしてみては?
食べる
抗ストレス作用の高いビタミンCが豊富なイチゴや野菜、疲労回復効果の高い豚肉やにんにく、梅干しなどを定期的にとる習慣を。
料理をつくる
たまに料理をすると気分転換になるばかりか、段取りを考えたりすることが脳への刺激になります。男性も休日にぜひトライを。
おしゃべりを楽しむ
家族や親しい友人とワイワイガヤガヤやるだけでストレス解消に。無口は健康の敵です。
体を動かす
ヨガやダンスなどを習えばベストですが、仕事や家事の合間に簡単なストレッチをしたり、その場で足踏みをするだけでOK。頭も体もスカッとします。
創作活動
陶芸や俳句、絵など、何かを創造する活動に没頭すれば、最高のストレス解消に。
動物にふれる
動物の柔らかい毛に触れるだけでいや気持ちが癒されます。条件が許せば、ペットを飼ってみては?
読書
肩のこらないミステリーや恋愛小説など、好みに応じて読書を。絵本を読む大人も増えています。

アロマなんかもおすすめです。

仕事一筋を改め、適度な休養と気分転換の時間をしっかり確保する

職場や家庭の重い責任がストレスの大きな原因に

ストレスに強い弱い、解消するのが上手い下手には大きな個人差があります。同じ職場で、同じように仕事をしているのに、ある人はいつもイキイキ、ある人はストレスに負けて心身ともにボロポロ…などという例はどこにでもあります。

ストレス解消の下手な人ほど、意識的に解消する努力が求められます。一般に痛風・高尿酸血症に悩んでいる人は、職場では管理職などの責任の重い立場に就いている一方、家庭では子供の教育や親の介護など、さまざまな問題を抱えているケースが多いものです。

精神科の専門医の言葉を借りれば、このような人たちは「日々ストレスの海の中でおぼれかかっているような状態」ということになります。

こうした立場にある人が、性格的に真面目で几帳面、仕事一筋で競争心が強く、趣味やスポーツをほとんどしないとしたらどうでしょう。ストレスを上手に解消できないまま、どんどんため込んでいく危険性が高いといわざるをえません。

心身の緊張状態が続くと「臨戦態勢」が解除できない

仕事一筋に真面目に頑張るのは日本人の美徳と指摘する向きもありますが、心身の健康という面からだけみれば、明らかにマイナスです。

ストレスの強い状態を長期間にわたって放置していると、自律神経が緊張したままでリラックスすることができません。つまり、仕事をしているときなどの緊張状態を受けもつ交感神経ばかりが前面に立って、就寝時などリラックスしたときに支配的になる副交感神経になかなか切り替わらない状態が続きます。そうなると、心身はずっと「臨戦態勢」のまま頑張り続けることになります。

その結果どうなるかは、改めて言うまでもないでしょう。体も心も疲れ切ってしまい、回復できない場合はうつ病などの心の病気まで招きかねません。

近年のうつ病の広がりは現代社会における深刻な問題となっています。ストレスがうつ病、さらには自殺の原因にもなり得ることを考えれば、ストレスの問題を安易にはとらえられません。

こうした過剰なストレスの日常化が尿酸値の上昇を招くことも再三にわたって紹介したとおりです。仕事一筋で頑張るばかりではなく、必要な休養をしっかりとるなどで心身をリラックスさせることが不可欠なのです。

男性はストレス解消下手

ストレス解消の上手い下手には大きな個人差がありますが、一般に男性のほうが女性より下手というのが定説のようです。

男性は女性に比べて口数が少ない傾向が指摘できます。おしやべりには悩みごとを言葉にして人に伝えることで、心理的負担を大幅に軽減できるという効果があります。仕事一徹でこれといった趣味ももたず、人間関係といえば仕事上のつき合いのみ、という男性をよく見かけますが、
これではストレスのはけ口がありません。男性も、ストレス解消が上手な女性を見習い、趣味の仲間を作ったり、たまには友人とグチをこぼし合うことで、ストレスをはね返せるだけの心のゆとりをもてるようにしたいものです。

強いストレスで痛風発作の危険は高まる

ストレスにさらされると尿酸の合成が促進

ストレスがどのようなメカニズムで尿酸値を上昇させるのか、詳しいことはまだ明らかにされていませんが、強いストレスが加わったときに尿酸値が上昇することは、さまざまな調査で明らかになっています。

現代人の大敵、ストレスは、尿酸値にも悪影響を与えるのです。また、これも確たるデータがあるわけではありませんが、痛風発作は強いストレスがかかったときに起こる確率が高いことも多くの専門医たちが確認しています。過重なストレスを受けると、心身が緊張状態を強いられます。これは一種の緊急事態、長引けば生存の危機でもありますから、体はスクランブル態勢をとってさまざまな対抗策を打ち出します。

体内のエネルギーを激しく燃やすのもそのひとつです。体内のエネルギー燃焼が高まることは、つまりプリン体の代謝が活発になることですから、尿酸の合成も促進され、尿酸値は上昇します。強いストレスが長期にわたって続くと、精神、神経障害を招く危険性が高まります。

そうなると、心身にさまざまな不調が現れてくる場合があります。自律神経に障害が起こり、異常な発汗があったり、排尿などがうまくいかなくなることもあります。そうなると、尿酸の排泄も滞ってしまいますから、尿酸値は上昇します。尿酸値を正常範囲内に保つためには、ストレスを上手にコントロールすることが不可欠なのです。

前向きなストレスなら心身の負担は少ないが

ストレスといっても、精神的な緊張を全面的に悪者と決めつけるのは間違いですし、第一、ストレスのない生活などありえません。

簡単な話、好きなスポーツや趣味に打ちんでいてさえ、次はもっとうまくできるように頑張らなければ、と思うこと自体が、すでにストレスともいえるのです。
しかし、こうした前向きなストレスは心身への負担にはなりませんし、逆に別のストレスを吹き飛ばしてくれる効果があります。

問題は仕事や家庭内のトラブル、人間関係の悩みなど、心身に負担になるストレスをいかに軽減できるかです。厚生労働省などの調査でも、日常的に強いストレスを抱えている人は成人の半数以上に上るといわれます。特に働く都市住民にその傾向が強く、約80%が過重なストレスを感じているという調査結果もあるほどです。
現代人のストレス

よく言われることですが、職場では中間管理職で重い責任に神経をすり減らし、家庭では子供の教育などに悩んでいたりすれば、ストレスは複合して大きくなるばかりです。少しずつでも解消していかないと、取り返しのつかないことにもなりかねません。尿酸値をコントロールするためにも、日常的なストレス解消に努めましょう。

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強いストレスは、うつ病などの心の病気を引き起こす原因になります。W H O (世界保健機関)の調査によると、うつ病の患者数は各国の人口の3 ~ 5 % と推定されています。これを日本に当てはめると、3 6 0 万~ 6 0 0万人となりますが、実際は潜在患者を含めると、この何倍にもなると多くの専門医は推測しています。

ストレスが原因の心の病気は現代人に広がる

強いストレスは、うつ病などの心の病気を引き起こす原因になります。WHO(世界保健機関)の調査によると、うつ病の患者数は各国の人口の3~5% と推定されています。これを日本に当てはめると、360万~600万人となりますが、実際は潜在患者を含めると、この何倍にもなると多くの専門医は推測しています。

うつ病など心の病気は日常生活に支障をきたすばかりか、最悪の場合は自殺の原因にもなります。日本では98年以降、8年連続して自殺者が年間3万人を突破していて、人口当たりの自殺による死亡率は先進国中で最多です。尿酸値の上昇だけでなく、心の病気を防ぐためにも、ストレス解消に努めましょう。自殺の予防はこちら

こまめな水分補給で尿酸を排泄

尿酸値が高い人は尿量を1日2リットルに

尿酸は尿とともに体外に排泄されますから、尿の量が減ると尿酸の排泄量が落ち、尿酸値の上昇を招きます。尿酸値の高い人は、一定量の尿量を維持するために、こまめに水分補給を心がけることが大切です。

尿量が増えれば尿といっしょに排泄される尿酸量が増えるのと同時に、尿の濃度が薄くなることで水溶性の尿酸が尿内に溶け出す量も増え、一石二鳥の効果が期待できます。尿酸は血液中から腎臓を経由して尿中に溶け出して排泄されますから、水分を十分にとると、腎臓内への尿酸の蓄積も防ぐことができ、尿路結石や腎障害を予防する効果も高まります。

では、どのくらいの水分補給を心がければいいのでしょうか。1日にとる水分量は、排泄する尿量から逆算して決めていきます。一般に成人の尿量は、1日に0.8~1.2リットルほどです。体格や体質、生活習慣などによって個人差がありますが、高尿酸血症の人や痛風発作を起こした経験のある人は、1日2リットル以上の尿量を目標にするといいでしょう。
2リットル以上の水を飲む習慣が大切

水やお茶の摂取量は1日最低1.5リットル

1日に2 リットルの尿を出すためには、同量以上の水分補給が必要になります。といっても、水分は水やお茶以外に食事からも補給されますので、1日2リットルの水分補給が必要というわけではありません。それでも1日に最低1.5リットルの水分をとるように心がけたいものです。
水分補給が大切と聞いて、自分はビールや焼酎の水割を毎日たくさん飲んでいるので、十分に足りていると思う人が少なからずいます。
でも、これは水分補給にはなりません。確かにアルコールには強い利尿作用があり、大量に飲めば尿量は増えますが、アルコール自体に尿酸を増加させる作用がありますから、尿酸の排泄にはつながらず、さらに尿酸値を上昇させるだけです。

また、強い利尿作用のせいで、体内の必要な水分までも尿として排泄してしまいます。これでは、水分補給にならないどころか、逆に脱水症状を引き起こしかねません。水分補給をするには、水や緑茶、麦茶、ウーロン茶などのほか、無糖の紅茶などがおすすめです。ジュース類は100% のものでも糖分の過剰摂取につながりますから、避けたほうが賢明です。
水分摂取には活泉水がおすすめです。

のどの渇きにかかわらず水分補給を習慣化する

のどの渇きを感じたときに水を飲むのは自然なことですから簡単にできますが、1日に最低1.5リットルの水分補給となると、のどが渇いていないときでも水を飲まないと達成できません。大した苦痛でもないと思う人が多いでしょうが、1日だけならともかく、実際の生活では、そう簡単にいくものではありません。

必要を感じないため飲むことを忘れ、水分補給の大切さもどこかへ飛んでいってしまうのが通常のパターンです。そこで、水分補給をするタイミングを、次のように日常生活の中で習慣化する方法が有効です。

朝の起床時
失われた水分を、朝一番に補うため、起床したらすぐにコップ1~2杯の水を飲む習慣を。
食事中
食事中だけでなく、食前、食後に水やお茶を飲むのも効果的な水分補給に。
ウォーキングなどの運動の最中
運動の前後、最中は水分補給が大切。運動を行うときは水を携帯し、汗をかく、かかないに関係なく、こまめに補給を。
入浴の前後
入浴による大量の発汗で失われる水分を、前後に補給します。ただし、入浴後のど一ルは不可。
就寝前
就寝中の発汗などに備えて、寝る前には必ず水分補給を。
夜、目が覚めたとき
夜中に目が覚めてトイレに行った後なども水分補給をすると効果的。