脂質の移動 血液 中で脂質は移動している

脂質の移動

脂質の移動 血液 中で脂質は移動しています。体内に食事から取り入れられた脂肪は、血液の流れとともに全身の組織へと運ばれていき、脂肪を必要とする細胞まで進んでいきます。ですが、コレステロールや中性脂肪といった脂質は脂なので、そのままの形では水や血液に溶け込めません。もしも脂肪のままの形で血液の中に入り込んだら、血液は拒絶反応を起こします。そこで、コレステロールや中性脂肪は、ほかの力を借りて血液の中を移動するのです。

脂質の移動 血液 中の脂肪はそのままでは血液中を移動できない

体内に食事から取り入れられた脂肪は、血液の流れとともに全身の組織へと運ばれていき、脂肪を必要とする細胞まで進んでいきます。ですが、コレステロールや中性脂肪といった脂質は脂なので、そのままの形では水や血液に溶け込めません。もしも脂肪のままの形で血液の中に入り込んだら、血液は拒絶反応を起こします。そこで、コレステロールや中性脂肪は、ほかの力を借りて血液の中を移動するのです。

「アポたんぱく」と「リポたんぱく」

コレステロールや中性脂肪は、仲間のリン脂質や、「アポたんぱく」という特殊なたんぱく質に包まれて運ばれていきます。この「アポたんぱく」は、水にも脂にもなじむ優れた性質を持っています。そして、リン脂質やアポたんぱくで包まれたこの脂質のことを「リポたんぱく」といいます。

「リポたんぱく」となったコレステロールや中性脂肪は、水に溶ける性質になって血液の中に入り込めるようになり、脂質は全身へと運ばれます。

リポたんぱくの種類と働き

リポたんぱくは、その大きさによって、カイロミクロン、超低比重リポたんぱく(VLDL)、中間比重リポたんぱく(IDL)、低比重リポたんぱく(LDL)、高比重リポたんぱく(HDL)の5つに分類されます。それぞれの脂肪組織によって大きさや比重が異なり、体内での働きも異なります。

カイロミクロン

リポたんぱくの中で一番大きく、水の重さを1とすると、0.95未満で水よりも軽く、おもな脂質は中性脂肪が約85%です。食物から吸収した脂質を肝臓へ運ぶ働きがあります。また、コレステロールの合成を調整します。

超低比重リポたんぱく(VLDL)

比較的大きなリポたんぱくで、中性脂肪が約55%です。比重はおよそ0.95~1.00と水に近いです。肝臓で合成された脂質を全身の末梢組織へと運びます。コレステロールを調節しますが、悪玉といわれるコレステロールのひとつです。

中間比重リポたんぱく(IDL)

大きさはVLDLの半分ほどで、水との比重はおよそ1.00~1.02です。脂質は中性脂肪が約40%で、コレステロールが約35%です。全身の末梢組織へコレステロールを運び、代謝を調節します。これも悪玉コレステロールのひとつです。

低比重リポたんぱく(LDL)

水との比重がおよそ1.02~1.06と水よりも重くなっていて、コレステロールが約45%です。血液中に存在し、脂質を全身の末梢組織へ運びます。これは悪玉コレステロールの代表で、動脈硬化などの危険因子です。

高比重リポたんぱく(HDL)

約50%がリン脂質で、比重はおよそ1.06~1.21と一番重いリポたんぱくです。全身の末梢組織から余分なコレステロールを取り、肝臓へ運ぶ働きをします。これは脂分が少なく、善玉コレステロールといいます。

中性脂肪について知る

中性脂肪 血液 中の脂質のひとつ

中性脂肪 血液 中の脂質のひとつです。中性脂肪は、脂肪組織に蓄えられてエネルギー源として使われます。中性脂肪が過剰になると、血液中の中性脂肪値が高くなります。高中性脂肪血症は、動脈硬化や心臓病などのリスクを高めるため、注意が必要です。

中性脂肪 血液 の成分について

自分の体内にどれくらいの血液があるか知っているでしょうか?人の体の中にある血液の量は、その人の体重の13分の1の量、だいたい8パーセントくらいだといわれています。例えば、体重が50キログラムの人ならば4リットルくらいの血液があります。

血液は、血漿(けっしょう)という液体成分と、赤血球、白血球、血小板という有形細胞成分でできています。血漿のほとんどは水分で、ほかに、たんぱく質や脂質、糖質、ミネラル、ホルモン、ビタミンなどで構成されています。そして、その中のひとつである脂質には、さらに4つの種類の脂質が含まれています。それは、次に挙げるコレステロール、リン脂質、中性脂肪(トリグリセライド)、遊離脂肪酸です。

コレステロール

コレステロールは、人間の体を作っている細胞の、細胞膜を形成する物質です。ほとんどが肝臓で合成されるのですが、副腎皮質ホルモンや胆汁酸の材料でもあります。不足した場合に免疫力の低下を招いたり、脳出血の危険を増します。

リン脂質

リン脂質は、コレステロールと同じく細胞膜の構成成分です。脂肪が体内でエネルギーとして使われたり蓄えられたりする時に、たんぱく質と結びついて血液中を移動します。水に溶けない性質をもつ物質を水になじませる働きをします。

中性脂肪

中性脂肪は、体脂肪の大部分を占める物質で、とりすぎると肥満を招きますが、肝臓や脂肪細胞に蓄えられる重要なエネルギー源でもあります。

遊離脂肪酸

遊離脂肪酸は、肝臓や脂肪細胞内に蓄えられた中性脂肪が酵素によって分解され、血液中に放出されたものをいいます。血液中を運ばれて、エネルギーとして利用されます。

中性脂肪について知る

子供 成人病 危険性 に関すること肥満児が急増

子供 成人病 危険性

子供 成人病 危険性 に関してです。子供の肥満と成人病の関係が明らかになっていて、現在肥満の子供は、将来には心臓血管系の病気にかかる確率が高いことがわかっています。

子供 成人病 危険性 肥満の子供の増加

日本では子供の脂肪摂取量が、目安とされる30パーセントを1980年代から超えて、その割合は現在でも増えています。このような肥満ぎみの子供や、既に肥満になっている子供は、将来に心臓血管障害を起こす傾向が高いことが明らかになっていて、それとともに、子供の成人病(生活習慣病)が増加する傾向にあります。

子供の生活習慣の問題点

それでは、肥満の子供が増えているのは何故でしょうか。それは、まず、日本人の生活が豊かになり、食べ物が欧米化してきたことにあるでしょう。これは、当然大人にも当てはまります。欧米型の食事では、どうしても脂肪分の高いものが多く、カロリーも増えます。

また、幼い頃から習い事をしたり学習塾へ通ったりするために、食事が不規則になるようなことも原因です。手軽に何でも食べられるコンビニエンスストアやファストフード店のもので済ませてしまい、肥満につながる食品を口にしているのです。

次に、子供たちが外で遊ぶことが少なくなったことです。つまり、ゲームやインターネットに夢中で、屋外で元気よく走りまわることがなくなった子供たちは、大人と同じで運動不足になっています。

このように、現代の社会的背景も、子供の肥満に大きな影響を及ぼしています。

 

肥満は命の危険を招く