高脂血症 イコール 血液の脂質異常

高脂血症

高脂血症 イコール 血液の脂質異常です。高脂血症 原因 となるものはこちらです。高脂血症とは、血液中の脂肪(コレステロールや中性脂肪)の値が高くなる病気です。高脂血症は、動脈硬化や心臓病、脳卒中などのリスクを高めるため、早期発見・早期治療が重要です。

高脂血症 とは

「高脂血症」(脂質異常症)は、血液中に溶けている中性脂肪やコレステロールなどの脂質の値が高く、異常な状態です。これは、脂質や糖質の摂り過ぎが原因となって起こった、血液の脂質異常です。そして、高脂血症の中でも、中性脂肪の値が異常に高い状態を「高トリグリセライド血症」、コレステロールの値が異常に高い状態を「高コレステロール血症」といいます。

高脂血症は、いつの間にか高脂血症になっていて、特に自覚する症状も無く、普段の生活にもほとんど支障がありません。ですから、健康診断の血液検査などで判明することが多く、かなり進行しているケースもあるのです。

高脂血症のタイプは6つ

高脂血症は、脂質(リポたんぱく)の増加の状態により6つのタイプに分けられます。
【タイプⅠ】 特にカイロミクロンが増加し、中性脂肪値が非常に高い。
【タイプⅡa】 LDL だけが増加していて、中性脂肪値は正常。遺伝性である。
【タイプⅡb】 VLDL と LD Lが増加し、中性脂肪値が高い。
【タイプⅢ】 特に LDL が増加し、コレステロール値と中性脂肪値がどちらも高い。
【タイプⅣ】 VLDL が増加していて、中性脂肪値が高い。
【タイプⅤ】カイロミクロンと VLDL が増加し、中性脂肪値が高い。

血液中に中性脂肪が増えすぎの「高トリグリセライド血症」

高脂血症というと、一般によく知られているのは「高コレステロール血症」ですが、もうひとつ、「高トリグリセライド血症」も問題となっています。高トリグリセライド血症は、特に中性脂肪の値が高い状態です。判断基準値は、150mg/dl以上です。高脂血症や動脈硬化を解消するには、コレステロールだけでなく、中性脂肪にも注意が必要だということです。

日本人の男性には、この高トリグリセライド血症の人が近年非常に増えているといわれています。これには、アルコールや肥満が大きく影響しているようです。

血液中にコレステロールが増えすぎの「高コレステロール血症」

「高コレステロール血症」は、高脂血症のうち、特に血清コレステロールの値が高い状態です。判断基準値は、220mg/dl以上となっています。
※2007年に改められた基準値では、『高LDLコレステロール血症』・・・LDLコレステロールが140mg/dl以上、『低HDLコレステロール血症』・・・HDLコレステロールが40mg/dl未満とされています。

食生活などが欧米化したため、日本でも高コレステロール血症になる人が増えています。糖尿病を患っている人の中に、特に多く見られます。

中性脂肪について知る

中性脂肪 エネルギー源 となる 悪者ではない

中性脂肪 エネルギー源です。中性脂肪は、エネルギー源として使われますが、摂りすぎると肥満や動脈硬化などのリスクが高くなります。中性脂肪を減らすためには、食事療法と運動療法が効果的です。中性脂肪値が高くなると悪者にされますが、エネルギー源となる重要な中性脂肪です。

中性脂肪とはどんな物質か

中性脂肪は、グリセロール(グリセリン)と3つの脂肪酸が、酸とアルコールが結合して起こる化学反応(エステル結合)を起こした物質です。グリセロールというのは学名であって、一般に物質としての名称では「グリセリン」と呼ばれます。またの名で「トリアシルグリセロール」ともいわれます。このグリセリンは、室温では油状になっています。

中性脂肪は私たちの体の中の脂質のひとつで、食物を通じて体内に取り入れられるものと、肝臓で合成されるものがあります。中性脂肪の働きとしては、寒いときに体が放熱するのを防いで体温を一定に保ったり、皮下に蓄えられた脂質が内臓を外部からの衝撃から守ったりします。

中性脂肪のエネルギー生産量

中性脂肪は容積が小さくて軽く、水を含んでいません。そして、炭水化物やたんぱく質と比べると、単位量当たりのエネルギー生産量が高いという特徴があります。

脂肪細胞内に蓄えられた中性脂肪が化学反応を起こし完全に燃焼すると、1グラム当たりでおよそ9キロカロリーのエネルギーとなります。ですから、例えば、体重が60キログラムの人であれば、脂肪が約9キログラムあって、エネルギーは約8万1千キロカロリー蓄えられていることとなります。

貯蓄用のエネルギー

私たちの体の中の脂質は、中性脂肪として脂肪細胞内に蓄えられています。これらの貯蓄された脂肪は、長時間エネルギーの補給がないときに使われ、緊急時のエネルギー源となります。中性脂肪はエネルギーの貯蓄率が高いので、貯蓄用エネルギーとして最適です。

中性脂肪は、まず、ホルモン感受性リパーゼという酵素の作用によって、遊離脂肪酸とグリセロールに分解されます。この遊離脂肪酸が血液中に放出され、血漿アルブミンと結合します。そして、動脈から全身の細胞へと運ばれ、エネルギーとして使われるのです。

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善玉コレステロール 悪玉コレステロール の働き

善玉コレステロール 悪玉コレステロール

善玉コレステロール 悪玉コレステロール の働き についてです。一般に「善玉コレステロール」といわれているHDLは血管の中のコレステロールを回収する働きをし、「悪玉コレステロール」といわれているLDLはコレステロールを運ぶ働きがあります。

善玉コレステロール 悪玉コレステロール

善玉コレステロールとは、HDL  コレステロールのことです。HDL コレステロールは、血液中の余分なコレステロールを回収し、肝臓に運んで処理する役割を担っています。HDL-コレステロールが高いと、動脈硬化や心臓病のリスクが低くなると言われています。

悪玉コレステロールとは、LDL コレステロールのことです。LDL コレステロールは、血液中のコレステロールを体中の細胞に運ぶ役割を担っています。しかし、LDL コレステロールが過剰になると、血管壁に蓄積し、動脈硬化を引き起こす可能性があります。動脈硬化は、心臓病や脳卒中の原因となるため、LDL コレステロールを低く保つことが大切です。

善玉コレステロールの働きは血管内のコレステロールを回収すること

高比重リポたんぱく(HDL)は一般的に善玉コレステロールと呼ばれ、血液中のコレステロールや肝臓で合成され全身の末梢組織の血管の壁に溜まった低比重リポたんぱく(LDL)を回収する働きをしています。

HDL は肝臓で合成されるのですが、そのほかにも、カイロミクロンや超低比重リポたんぱく(VLDL)がLDLに変わるリポたんぱく代謝の過程でつくられます。

体の中にHDLが少ないと、血液の中や血管の壁に溜まったコレステロールがじゅうぶんに回収されずに、血管が狭くなったり、もろくなります。この症状が動脈硬化の始まりで、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患にかかりやすくなるのです。

アメリカでは、HDL の量が少なく LDL の量が多い家系の人は、平均寿命が7~8年短いという調査報告がありますが、つまり、善玉コレステロールが多いほうが、健康で長生きできるということでしょう。

善玉コレステロールは生活習慣の悪さで減ってしまう

体に中性脂肪の量が多くなると、善玉コレステロールの量が減ります。適度な運動では増加し、運動不足や肥満、喫煙するなど生活習慣があまり良くない人は、善玉コレステロールが減少してしまうのです。

悪玉コレステロールはコレステロールを全身の細胞へ運ぶ

コレステロールは、私たちの細胞をつくる材料となったり、その細胞の中に蓄えられたりします。もともと体内でつくられる脂質で、私たちが生きていくうえで必要な物質です。食事から取り入れられ、肝臓で合成されたコレステロールは、LDL(低比重リポたんぱく)=悪玉コレステロールが全身の細胞へと運びます。これがLDLの大切な働きです。

大切な働きをするのに「悪玉」と呼ばれるのは何故?

血液中にLDLが増えすぎると血管壁にコレステロールが溜まり、動脈硬化を引き起こすことになります。つまり、LDLは、大事なものですが、多すぎると悪玉として問題となるのです。

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