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糖質は脂肪が蓄積されにくい穀類・芋類から摂ると良い

糖質は重要なエネルギー源

糖質ときくと砂糖などの甘いものをまず思い浮かべると思いますが、それだけでなく、ごはんやパンをはじめとした主食に多い穀類や芋類に含まれている「でんぷん」も糖質の一種です。また、果物に含まれている果糖や牛乳などに含まれている乳糖も糖質の仲間です。

糖質は私たちの体のエネルギー源となる、とても大切な栄養素です。摂取した糖質のほとんどは肝臓でブドウ糖となり、血液といっしょに全身をめぐって各組織でエネルギーとして消費されます。特に、脳ではブドウ糖がおもなエネルギー源です。

エネルギーにならないものはグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられたり、中性脂肪として蓄えられ、エネルギーが不足するとそちらへ回されエネルギー源となります。

糖質の1日の必要摂取量とは

1日に必要な糖質の摂取量は、次のようになります。
個人の年齢や性別、活動レベルなどによってエネルギーの必要量は違ってきますが、たとえば、1日の総エネルギー摂取量が2,000キロカロリー必要な人の場合には、その60パーセントほどの1,200キロカロリーを糖質から摂取するのが望ましいといわれています。

吸収されるのに時間がかかる穀類や芋類なら脂肪がたまりにくい

ごはんやパン、めん類などの穀類をはじめ、さつまいもやじゃがいも、さといもなどの芋類、トウモロコシ、栗などは、デンプンが主成分です。糖質にはいくつかのタイプがあるのですが、多糖類のでんぷんは、消化酵素によって分解されてから吸収されるのがゆっくりなタイプの糖質で、ブドウ糖や砂糖の主成分であるショ糖などと比べると、それほど脂肪の増加につながらないのです。

穀物なら糖質だけでなく、食物繊維も多くて、各種ビタミンやミネラル、タンパク質といった栄養素も含まれています。芋類にも食物繊維やビタミンCが多く、カリウムも含まれているので、血圧が高くなるのを防いでくれます。

砂糖は吸収が速く脂肪に変わる

ブドウ糖やショ糖は、多糖類と比べると比較的に消化・吸収されるスピードが速く、摂取してから30分ほどで血糖値が上昇します。余分な糖質はというと、中性脂肪に変化して体内に蓄積され、肥満のもとになるのです。

菓子類や清涼飲料水などにはブドウ糖やショ糖が多く含まれているので、エネルギーを摂り過ぎないためには、できるだけ糖質は穀類や芋類から摂取すると良いでしょう。ショ糖の摂り過ぎは高トリグリセライド血症の原因にもなります。

高カロリーなアルコールと上手につき合う

アルコール類のエネルギー

アルコールは一般に高カロリーな飲みものです。そして、アルコールのお供のおつまみにもカロリーの高いものが多くなっています。
少量のアルコールがHDL(善玉コレステロール)を増やすことはわかっていますが、毎日のように飲んでいるという人は、エネルギーの摂り過ぎに注意しなければなりません。アルコールから摂取するエネルギー量は、1日の適正な摂取エネルギー量の1割ほどに抑えるようにしましょう。

例えば、健康な成人で、1日の摂取エネルギーが2,000キロカロリーの人のエネルギー量の1割というと、アルコールの場合、ビールで中ビン1本くらい、日本酒なら1合くらいになります。そこにおつまみの分が増えるので、エネルギーもさらに増します。

自分で飲むアルコールと食べるおつまみのカロリーを知っておき、上手につき合っていきましょう。

エネルギーを摂り過ぎないためのアルコールの上手な飲み方

体の事が心配だけどおいしくお酒が飲みたい、どうしてもお酒をやめられない、という人もいるかもしれません。そんな人は、次のような飲み方を心がけて、楽しくお酒を飲みましょう。

まずはアルコールの適量を守ることが大事になります。アルコール度数の高い強いお酒なら、薄めて飲みます。おつまみは、できるだけ栄養のバランスを考えて、カロリーが低く、タンパク質やビタミン、ミネラルがしっかり含まれているものをつまみながら、時間をかけてゆっくりとお酒を飲むとよいでしょう。

飲み方のポイント

  • ゆっくり時間をかけて飲む
  • 楽しい雰囲気で飲む
  • おつまみを食べながら飲む
  • 適量を守って飲む
  • 強いお酒は薄めて飲む
  • 夜の12時を超えないように飲む

そして、1週間のうち2日は休肝日をつくりましょう。
中性脂肪を増やさないためにもアルコールの飲み過ぎに注意

脂質は質と量を考えて摂る

脂質の摂取量

日本人の食生活が欧米化し、平成になる頃にはすでに、総エネルギーに対する脂質摂取の割合が25パーセントを超えています。それに伴い、日本では若年層でも総コレステロール値が高い人が増え、心疾患にかかる人が増加しています。

ひとり一日当たりの総エネルギー摂取量は、年齢や性別、身体活動レベルなどによっても違いますが、総エネルギー摂取量に対しての脂質の割合は、20~25パーセントが目標とされています。できるだけ、緑黄色野菜や果物、海藻類を食べたり、低脂肪の乳製品を多く摂るようにして、脂質の摂取量を抑えるのがポイントになります。ただ、脂質は、多すぎだと良くありませんが、不足した場合にもいろいろと問題が出てきますので、必要量は摂るようにしたいものです。

動物性脂肪より植物性脂肪?

脂質には、飽和脂肪酸が多く含まれる動物性脂肪と、不飽和脂肪酸が多く含まれる植物性脂肪があります。飽和脂肪酸にはコレステロールを増やす働きがあり、不飽和脂肪酸には反対にコレステロールを減らす働きがあります。このことだけで見ると、バターやラードといった動物性脂肪を摂らず、リノール酸やリノレン酸など植物油の植物性脂肪だけを摂ればよいということになります。

しかし、不飽和脂肪酸も摂りすぎれば、当然カロリーオーバーになるし、またLDL(悪玉)コレステロールだけでなくHDL(善玉)コレステロールまで減らしてしまうことになるのです。そして、不飽和脂肪酸の一番のデメリットは、酸化しやすいということです。

液体でサラサラしている不飽和脂肪酸は、劣化して酸化しやすく、過酸化脂質へと変わってしまいます。過酸化脂質は、血液に取り込まれると身体の組織や器官で細胞膜を傷つけ、ガンのリスクを高めたり、動脈硬化を起こしやすくなってしまうのです。よく古い油はいけないといいますが、油の鮮度に注意して古い油を使わないようにしましょう。

ちなみに、オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸には、酸化されにくい性質で、LDL(悪玉)コレステロール値を下げ、HDL(善玉)コレステロール値を上げる働きがあります。

動物、植物、また魚由来の脂肪には、それぞれ異なった種類の脂肪酸が含まれているので、これらの食品をバランス良く食べる必要があります。動物性脂肪だからダメ、植物性脂肪だからいいというものではなく、健康のためには脂分のバランスを考えて、工夫した摂取が大切です。

コレステロールの摂りすぎに注意

コレステロールの多い食品に気をつける

一日に食事から摂るコレステロールの適正な摂取量は、600mgくらいだといわれていますが、血中コレステロール値が正常値を超えている人の場合には、300mg以内に抑えることが望ましいとされています。

コレステロールを多く含む食品には、鶏卵や、イクラやたらこなどの魚卵、あんこうの肝や鶏レバーといった肉や魚の肝臓、しらすなどまるごと食べる小魚などがあります。鶏卵は栄養バランスに優れた食品ですが、一日にひとつぐらいにしておきましょう。

コレステロールが過剰になると動脈硬化の原因になりますが、逆に不足すると赤血球や血管の細胞膜が障害されやすい状態になってしまいます。摂りすぎにも注意する必要がありますが、極端にコレステロールの摂取が少ないと別の問題が出てくるのです。

コレステロールを排出する食物繊維

食物繊維といえば便秘を解消するのに役立つものとしてよく知られていますが、そのほか、体外にコレステロールを排出する働きがあります。コレステロールの吸収を抑える作用があるため、血液中のコレステロールが減少し、血糖値の上昇が穏やかになるのです。これらのことから、食物繊維は、動脈硬化や高脂血症、糖尿病などの予防にも役立っています。

食物繊維は腸の掃除をしてくれる大切な栄養素のひとつですが、ひとり一日当たりの摂取量はずいぶん不足しているといわれています。これは、日本人の食事が欧米化して、ひじきの煮つけやきんぴらごぼう、おからといった食物繊維を多く含む日本食のおかずをあまり食べなくなったことや、肉をたくさん食べるようになり、野菜の摂取量が減ったことが原因です。

食物繊維の種類

食物繊維には2種類あって、水に溶けるタイプを水溶性食物繊維、水に溶けないタイプを不溶性食物繊維といいます。
コレステロールを下げる働きが強いのは水溶性の食物繊維ですが、これは果物やニンジンなどの野菜、豆類に含まれているペクチンという成分、そして海藻類に含まれているアルギニン酸という成分、それからこんにゃくに含まれているグルコマンナンという成分の働きによるものです。また、不溶性食物繊維は、野菜のほか、穀類、いも類、きのこ類などに含まれています。
水溶性、不溶性がバランス良く配合されているトクホのイサゴールもおすすめです。

野菜や果物、海藻などから、食物繊維を毎日たくさん摂ることをめざしましょう。主食の場合、お米なら白米より玄米、パンならライ麦や小麦胚芽などの入ったパンのほうが食物繊維が摂れます。食物繊維の摂取量は、1日に20~25gが目標です。

お酒を飲む人は2週間の禁酒が効果的です。まずは、休肝日を作り、少しずつ増やしていく方法がいいでしょう。無理せずに少しずつ増やすのがポイントです。毎日飲む人はがんばって禁酒に取り組むとコレステロールは想像以上に下がります。

エネルギー量を減らす工夫をする

摂取エネルギーを上手に減らすには

エネルギーを抑えるためには、まずは高カロリーの食品を控えることです。和食には低カロリーの食品が多いので、これらを上手に利用したいものです。

エネルギーが多いものを控える

コレステロールが多く含まれている食品は、一般にエネルギー量も高いので、こういった食品を控えるのは基本であり、大切なことです。例えば、ロースなど豚肉の脂身や、ラードやバターなどは、特に非常にカロリーの高い食材です。また、飽和脂肪酸を多く使っているケーキや菓子類、そのほか、インスタント食品などもカロリーが非常に高く、しかもコレステロールも多く含まれているのです。

食生活の改善には、やはり、カロリーが高い食材や食品を控えるということがポイントといえます。そして、カロリーが低く良質なタンパク質が多く含まれている食材、食品を毎日の食事に上手に取り入れることで、食事療法を長続きさせます。

良質なタンパク質をたくさん含んでいる食品には、赤身の肉や白身の魚、大豆類があります。また、きのこ、野菜や海藻には、食物繊維、ビタミン、ミネラルがたっぷり含まれています。これらの低カロリーの食品を他の食品と組み合わせて食べることで、コレステロールや中性脂肪の摂りすぎを防ぎ、上手に摂取エネルギーを減らすことができます。

ちなみに、豆腐1丁には牛肉100gと同じくらいのタンパク質が含まれていて、脂質は肉類よりも良質です。大豆の脂質には、コレステロールを下げる働きをする不飽和脂肪酸が豊富に含まれているのです。さらに、大豆に含まれているサポニンという物質には活性酸素によって酸化された脂質を分解する働きがあり、大豆は抗酸化食品でもあります。

エネルギーを摂りすぎないための調理のポイント

摂取エネルギーがオーバーしないように、調理法も工夫してみましょう。油脂分を減らすには、食材を揚げたり炒めたりするよりも、茹でたり蒸したりするほうが良いです。焼き肉やステーキならフライパンや鉄板より金網で焼いたほうが良いし、脂の多い肉などを煮込む時にはアクをよく取ります。

油をたくさん使う料理は高カロリーなので、減量したい人には大敵なのですが、おいしいものはやっぱり食べたいですよね。血清コレステロール値が高い人の場合には、揚げものや炒めものをする時にも、できるだけ植物油を使いましょう。

揚げものをする時の工夫

エネルギー過多になってしまう揚げものですが、ちょっと工夫するとエネルギーを減らせます。

  • 油の使用量を少なくするために、鍋はフッ素樹脂加工のものが良い。
  • 油の吸収を減らすために、高温で短時間で揚げる。
  • 油を吸いやすい食材は避け、材料を小さく切りすぎないようにする。
  • できるだけ衣は少ないほうが良い。(天ぷらよりフライ、フライよりから揚げ、から揚げより素揚げ)
  • 油の吸収を減らすために、衣にする粉は小麦粉よりも片栗粉のほうが良い。

食事の量を見直す

標準体重よりも多い人は、食事の量を減らして、適正なエネルギー量にコントロールしましょう。

早食い、大食いを直す

コレステロール値の高い人、糖尿病や痛風、脂肪肝などの合併がある人は、肥満であることが多いです。標準体重をオーバーしている人は、まずはとにかく現在の体重を減らさなければいけません。一般的に、太っている人は早食いや大食いなことが多いので、この習慣を改めましょう。早食いだと満腹感を得る前に食べ過ぎてしまうので、良く噛んでゆっくり食べます。間食やアルコールの量も控えるようにして、一日の全体の食事の量を減らします。

腹八分目で1日3食

体重のコントロールをするのに、いちばん簡単に自分でできるのは、食事を腹八分目に抑えることです。一日に3回の食事をきちんととって、腹八分目の量をゆっくり食べることが減量につながります。

急激に減量をすると、エネルギーの代謝のバランスが乱れ、体をこわすことがあります。減量が目的であっても、急に食事を抜いたり、激しい運動を始めるのは良くありません。正しく減量するためには、まずは栄養バランスの良い食事を3食きちんととること。そして、お腹がいっぱいになるまで食べないことです。

摂取する量を減らしたい食品は

毎食ご飯を何杯もおかわりしているという人は別として、普通の人は、主食を減らすのではなく、脂っこいおかずを減らしましょう。主食のご飯を減らしても、その分おかずの量が増え、カロリーオーバーになってしまうことも考えられます。

ご飯は糖質の中でも消化吸収がゆっくりで腹もちが良く、満足感が得られます。ご飯茶碗に軽く盛った一膳分のご飯は、エネルギー量からみても必要なのです。

甘い物は糖質のかたまりのようなもので、どんどん体内に吸収されていき、体重の増加につながります。食べ過ぎに気をつけましょう。また、アルコール飲料を飲む人なら、それも量を減らしましょう。

減量はゆっくりおこなうこと

体重を減らすには、栄養のバランスを考えて食事を改善し、摂取エネルギーに基づいて食事の量を減らしていきますが、重要なのは、そのペースです。急激に体重の減量をおこなうと、HDL(善玉コレステロール)が減少してしまうのです。善玉コレステロールを減らさないよう上手く減量するには、1ヶ月に1~2㎏減らすことを目標に、ゆっくり体重をおとしていくと良いでしょう。