運動 逆効果 激しい運動は活性酸素が生じるためです。激しい運動は、カロリーは減らすことができても総合的に見ると活性酸素が生じるのでおすすめできません。
激しい 運動 逆効果 活性酸素とは
動脈硬化やガンなどの病気の発生、老化の促進などに、活性酸素が大きく関係していることは以前からわかっています。酸素は私たち人間をはじめ多くの生物が生きていく上で必要なものですが、この酸素の一部に毒性のある活性酸素が含まれています。活性酸素は大気中の酸素に含まれている他に、私たちの体内でも生成されていて、血液の中に溶け込んだ酸素が消費されてエネルギーに変わるときに、その一部が化学変化を起こして活性酸素になります。
活性酸素は本来、免疫作用を助けるマクロファージが病原菌などを攻撃するときに使われているので、私たちにとって悪者なだけではないのですが、とても毒性の強い活性酸素に変化することがあるのです。この活性酸素にはタイプの異なる4種があって、それぞれの活性(毒性)が害を及ぼします。
運動をする・しないに関わらず、ただ座っているだけでも私たちには酸素が必要です。呼吸が荒くなるようなとても激しい運動をすると、それだけたくさんの酸素が必要になります。そして、呼吸をするときに活性酸素も一緒に体内に取り込まれているのです。
酸化に対抗する力
私たちの体内には活性酸素の毒性を消滅させる抗酸化物質があり、それらによって活性酸素を撃退する力を抗酸化能力といいます。抗酸化物質には、体内に存在するSOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)やカタラーゼという酵素、グルタチオンというアミノ酸化合物、食物から摂り入れられるカロテノイド、ビタミン類などがあります。
抗酸化能力は、個人の年齢や体力によって違いがありますが、年齢を重ねると自然に衰えてしまいますから、抗酸化作用のある栄養素を含んだ食物を意識的に摂るようにしたいものです。
激しすぎる運動は有害
適度に運動することは健康を維持するために大事なことですが、抗酸化能力が衰えてきた中高年の人がエアロビクスやランニングといった激しい運動をすると、体内には大量の活性酸素を発生させることになり、全身が攻撃されます。これが、老化を早めたり、糖尿病、ガン、脳卒中や心筋梗塞のような成人病を引き起こすことにもなります。
心筋梗塞では、心臓の冠動脈に血栓ができて、虚血になり、最悪の場合、突然死する可能性があります。また虚血は、神経が高ぶるようなストレスを抱えていたり、緊張した状態だったり、激しい運動をしたときにも起こることがあります。
このように、激しすぎる運動をすることで活性酸素が発生して体に有害になる、ということを記してきましたが、活性酸素が発生する原因には、激しすぎる運動だけでなく、紫外線、排気ガス、電磁波、たばこやアルコール、食品添加物、ストレス、炎症、呼吸など、私たちの身のまわりのさまざまなものがあります。