運動療法は、体の中に溜まった中性脂肪を減らすために、食事療法とともに欠かせない大切なものです。継続的に適度な運動をおこない、体内の中性脂肪を燃やします。
運動不足で肥満と脂質の代謝異常に
中年を過ぎると、日常生活の中で運動不足であることを実感する人が多いでしょう。運動不足は、肥満の原因であり、動脈硬化の危険因子です。運動が不足すると肥満になりやすく、肥満になると体内での脂質の代謝に異常が起こります。この脂質の代謝異常で、さらに肥満になって悪循環に陥ります。そして、そのままの状態が続くと、やがては動脈硬化や高脂血症(脂質異常症)を引き起こしてしまいます。
運動療法と食事療法を併用する
中性脂肪値が高い人は、食事療法と同時に、運動療法もおこなうようにします。食事の管理だけきちんとしておけば大丈夫だろうという考え方では、肥満や高脂血症(脂質異常症)を改善することはできません。普段から積極的に毎日体を動かしましょう。エネルギーを上手に消費して、中性脂肪やコレステロールを必要以上に増やさないことが大切です。
運動する前の注意
普段から運動をする習慣がない人や高血圧、心臓病を患っている人などは、危険な場合もありますので、急に運動を始めるのは良くありません。運動をしていての突然死のケースもありますので、高脂血症(脂質異常症)の人は特に、さなざまな合併症についてなど、必ず医師と相談してから運動をおこない、決して自己流で始めないようにします。
運動療法は長期間継続する
運動の効果は、すぐに現れるわけではありません。運動を始めたら毎日続けておこなって、しかも、ある程度の期間続けることで、少しずつ効果が現れるのです。また、個人個人によって、効果が現れ始める時間も違います。
思うように効果が出ないと途中でやめたくなったりもしますが、食事療法と同じように、気長に続けることが良い結果につながります。無理はせずに長く続けることが、運動療法を成功させるカギです。
長く続けるためのポイントは、一人で気軽にできる運動を選ぶこと、時間や場所の制限がなく何時でも何処でもできること、ストレスにならず楽しくできること、経済的に負担がかからずできること、です。