尿酸値を上昇させる危険因子はたくさんある

現代人の普通の生活習慣が尿酸値を上げる原因に

痛風発作を招く原因となる尿酸は、なぜ増えるのでしょうか。実はそのメカニズムはまだ十分に解明されていません。しかし、さまざまな臨床データの研究などから、いくつかの危険因子が特定されています。
次のような痛風発症リスクには特に注意が必要です。

過食・大食・暴食
食べる量が多ければ多いほど、体内でつくられる尿酸の量は増加します。美食をしても少量なら問題はありません。
肥満
肥満者の尿酸値は高い傾向があります。肥満は尿酸値を上昇させる最大のリスクです。
アルコール
アルコールには体内の尿酸の合成を促進する作用があります。また、大量飲酒をすると、腎臓の尿酸排出機能も低下します。アルコールは適量を守って飲むのが鉄則です。なお、ビールには尿酸の原料になるプリン体が多く含まれていますから、なるべく避けるのが賢明です。
激しい運動
体に負担をかけない適度な運動は尿酸値を下げますが、歯を食いしばって行うような激しい運動は逆に尿酸値を上昇させます。エネルギー源のATPが使われ、尿酸を生み出すからです。運動は息を止めて行うハードな無酸素運動ではなく、ウォーキングなどの有酸素運動にしましょう。
ストレス
ストレスが尿酸値を上げるメカニズムはまだ解明されていませんが、心身に強いストレスがかかると尿酸値が上昇することは証明されています。趣味を楽しむなど、ストレス解消に努めましょう。現代のストレス「時間」はこちら。
その他の危険因子
男性であること、30歳以上であること、近親者に痛風患者がいるなどの遺伝的要素も危険因子になります。また、高血圧、腎臓障害のある人も注意が必要です。

最も痛風になりやすい人

痛風のリスクを1人の人にすべて当てはめると、こんな人物像が浮かび上がってきます。学生時代に格闘技やラグビーなどの激しいスポーツに打ち込み、選手として活躍した経験がある男性。卒業後はサラリーマンとして仕事一筋。
30代後半の現在は、中間管理職として早朝から夜遅くまで仕事に明け暮れている。
仕事が生きがいではあるが、上からの業績アップ指令や部下からの要求などにはさまれて、ストレスも多い。加えて家では、家庭を顧みないと奥さんから不満を言われ、子育ての悩みも尽きない。

仕事が忙しくて趣味を楽しむ時間もなく、日常的に運動もしていない。唯一の楽しみは食べることと飲むこと。もともと体格はいいので、食べる量も多く、肉も魚ももりもり。
さらに夜は得意先の接待のほか、上司や部下と連日の深酒。帰宅が深夜になることもしばしば。そんな生活のせいで、最近、おなかがでっぶりと出てきて、どこから見ても肥満体。血圧も高めで降圧薬を飲んでいる。

最近の健康診断で尿酸値が高めといわれ、そういえば親父も痛風で苦しんでいたなあ、などと父親のことを思い出している。このような人物像をイメージしてみると、案外どこにでもいそうな中年男性像が浮かんできます。このうちのいくつかは当たっているという人も注意が必要です。