薬物療法はどの段階ではじめる

痛風発作を起こしたら即刻だが、まずは生活改善療法から始める

痛風・高尿酸血症の薬物療法は、どのタイミングで開始すればいいのでしょうか。まず、いきなり痛風発作を起こしてしまい、痛みに耐えられない場合は、開始のタイミングなど計っている余裕はないでしょう。

病院に駆け込み、すぐに治療開始となります。この場合はこういった薬物療法が行われるはずです。、

患部の痛みや炎症を抑えます。問題になるのは健康診断で尿酸値が高いという結果が出たときです。健診後に担当の医師から「要注意」などの診断があったら、なるべく早めに専門医に相談するようにしましょう。専門の医師が必要と認めたら、治療を開始することになります。その場合も、いきなり薬物療法を始めるのではなく、症状をみながら、まずは食事を中心にした生活改善療法を行うのが一般的です。そのうえで、病状や尿酸値の動向などを詳しく調べ、必要なら薬物療法が始められます。薬物療法を始めるかどうかの大きな目安になるのが、尿酸値です。

痛風発作は尿酸値が上昇することで起こるのですから、もっともな話でしょう。では、尿酸値がいくつになったら薬物療法を開始しなければいけないのでしょうか?

痛風発作の経験があれば早めに、なければ生活改善が最優先

実は、薬物療法の開始は尿酸値のレベルだけでは決められません。通常、尿酸値が7.0mg/dlを超えると、高尿酸血症と診断されます。

しかし、高尿酸血症になったからといって、ただちに薬物療法を始めるわけではありません。ここでポイントになるのが、一度でも痛風発作を経験しているかどうかです。

痛風発作を経験しているということは、体内に尿酸塩の結晶が蓄積していることを示します。その状態で、なおかつ尿酸値が高いまま放置しておくと、痛風発作をくり返す危険性が非常に高くなります。

そのような場合で、なおかつ生活改善を続けても尿酸値が7.0mg/dl以下に下がらないようであれば、薬物療法を開始するのが一般的です。

これに対し痛風発作を経験していない場合は、尿酸値が7.0mg/dlを超えていても、普通はすぐには薬物療法を行わず、生活改善療法だけで経過を観察することになります。その結果、尿酸値が8.0mg/dl以上の状態が続き、しかも高血圧や高脂血症、動脈硬化、糖尿病などの合併症、さらには尿路結石などがみられるようなら、薬物療法に踏み切ります。

こうした合併症がない場合は生活改善療法だけにとどめる場合もあります。尿酸値が9.0mg/dlを超える場合は、発作の有無に関わらず、すぐに薬物療法を開始するのが普通です。
これらは実際の診療で行われている治療の目安の一例です。患者の病状や医師の判断などにより、必ずしもこのとおりではありません。ひとつの参考にしてください。

痛風発作の改善=治療の終了ではない

痛風発作がはじめてで病気に関する知識がない人の場合は、痛みがおさまれば病気も治ったものと考えがちです。実際、高尿酸血症が痛風発作の原因で、そのために治療は継続しなければならないことを説明しても、「痛風発作の改善=治療の終了」と勝手に解釈して、以後の生活改善療法や薬物療法を中断してしまう人が少なからず見受けられます。

これでは近い将来、まず間違いなく痛風発作を再発してしまいますし、尿酸値の高い状態を続けていることで、合併症の危険性も高まります。発作の治療と、痛風・高尿酸血症の治療は別物であることをしっかり認識し、尿酸値の経過をみながら、必要な処置を続けることが重要です。

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