狭心症と心筋梗塞

冠動脈の虚血で起こる心臓の病気

心臓に酸素や栄養を運んでいる冠動脈がありますが、この冠動脈が、狭くなったり詰まったりして血液の流れが悪くなると、突然に、胸の痛みなどの発作が起こることがあります。これが、狭心症や心筋梗塞という病気です。この、血液がじゅうぶんに流れなくなる状態を虚血(きょけつ)といい、こうして起こる病気は、虚血性心疾患と呼ばれます。

狭心症や心筋梗塞の発作は、ある時突然起こり死に至ることもある、心臓の危険な病気なのです。

ちなみに、冠動脈から心臓に供給される血液の量は、1分あたりにおよそ250ミリリットルです。これは心臓が送り出す血液量の4パーセントほどですが、酸素の消費量は、全身の消費量のおよそ11パーセントを占めています。このように、休み無く動いている心臓は、安静時であっても、ほかの臓器の3倍近い酸素を必要としています。

狭心症のタイプ

冠動脈が粥状硬化して、動脈内の断面積の70パーセントくらいが狭くなると、血流が悪くなったり、一時的に途絶えてしまうことがあります。こういった虚血状態で起こるのが狭心症です。この狭心症には、何かの動作をした時に発作が起こる労作性狭心症と、何もしていない安静時でも発作が起こる安静時狭心症のふたつのタイプがあります。

狭心症の発作

労作性狭心症では、例えば、階段を駆け上がった時、靴を履こうとして屈んだ時などの動作がきっかけとなって発作が起きます。原因は、動脈硬化で冠動脈が狭くなり、運動時などに心筋が酸素不足になることだとされています。

一方の安静時狭心症では、夜寝ている時など安静にしている時に発作が起きます。安静時狭心症は、冠動脈が強いけいれんを起こすことが原因だとされていて、特に夜間から早朝にかけて多いという特徴があります。

ただ、労作時と安静時のどちらかだけに発作が起こるのではなく、いつ起こるかわからない人もいます。

狭心症の発作が起こると、胸の中央部に締め付けられるような痛みや重苦しさがあります。ときには、顎や首、左の肩や上腕にも痛みを感じることがあります。痛みが続くのは数十秒から数分で、長くても15分ほどです。そして、この痛みは、ニトログリセリンという舌下剤を服用すると治まります。

心臓の筋肉が壊死する心筋梗塞

動脈硬化などで狭くなっている冠動脈に血栓(血液のかたまり)ができ、心筋梗塞が起こります。血栓が詰まってしまった血管の先にある心臓の組織(筋肉)に酸素や栄養が供給されないために、心筋は壊死します。

狭心症の発作の間隔が短くなり回数が増えたり、痛み方が徐々に強くなったりする、発作が起きたときに顔面が蒼白したり嘔吐(おうと)する、こういった症状が出るようになると、心筋梗塞になる可能性が高くなります。

心筋梗塞の発作は、突然に起こることが多く前兆があるとは限りません。しかも、胸の痛みは狭心症とは比べものにならないほどの激痛で、時間も30分くらい続きます。

定期検診で予防する

痛みが何もなかったり、体の調子が悪いと感じなくても、狭心症や心筋梗塞を起こしている場合もあります。40歳を過ぎたら、できるだけ年に1度は健康診断を受けたいものです。定期的に健康診断を受けることが、こういった病気の予防になります。

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