ストレスがたまると中性脂肪とコレステロールが増える

過剰なストレスの持続が動脈硬化の誘因に

ストレスとは、私たちの体に何らかの外的な刺激が加えられたとき、それに対する心身の反応の状態をいいます。ストレスがかかっても一時的な状態ですぐに解消されるものであれば特に問題はないのですが、ストレスが強い場合やそれが続くようなことになると、精神的にはもちろん、肉体的にもさまざまな問題が起こってきます。

ストレスの原因となることが同じだった場合でも、ストレスの感じ方というのは人によって異なります。それは、そのときの心理状態や身体状況、その人の性格や価値観などが異なるからです。

ストレスをかかえた状態では、血圧が上がり、脈拍も多く、血液がドロドロと固まりやすくなります。それが続くと、やがては動脈硬化になって、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった病気を起こすことになります。つまり、ストレスは心臓疾患や脳疾患といった命の危険に結びつく病気の危険因子となってしまうのです。

ストレスで悪玉コレステロールが増加

ストレスが強かったり、解消できずにずっと持続していると、自律神経の異常によってホルモンの分泌にも異常をきたします。過激なストレスがあると、特に副腎皮質刺激ホルモンと甲状腺刺激ホルモンが影響を受け、血液中に遊離脂肪酸が多く放出されるのです。

そして、遊離脂肪酸は、肝臓で中性脂肪とコレステロールに合成され血液中に入り込むので、血清トリグリセライド値と血清コレステロール値が高くなります。

こうした状態が続くと、血液中にLDL(悪玉)コレステロールが増加し、HDL(善玉)コレステロールが減少してしまいます。

ストレスが自律神経のバランスを崩す

緊張すると、心臓がドキドキしたり、手足が震えたりすると思いますが、これは体の働きをコントロールする自律神経が変調を起こすからです。私たちが何らかのストレスを心身に感じて緊張すると、自律神経が働き、ホルモンが異常に分泌されます。

ストレスはさまざまな病気のもとになるものですから、こうしたことを防ぐためにも、ストレスの原因を見つけ、早めに取り除くことが大切です。

食べることでのストレス解消は中性脂肪の増加につながる

心配な事、不安な気持ち、人間関係など、日常生活の中にはストレスの種が溢れています。現代社会では、ストレスがまったく無い生活を送ることは困難ですから、ストレスをかかえたら解消することが重要になります。

ストレスの解消法は人それぞれあると思うのですが、「やけ食い」をすることは良くありません。「やけ酒」も同じです。

親しい人たちと楽しく食べたり飲んだりすることはストレス解消に役立つのですが、ストレス解消が目的で食べたり飲んだりすると、量が多すぎてカロリーオーバーになってしまいます。余分なエネルギーは中性脂肪となって体にたまり、高トリグリセライド血症や高脂血症を引き起こすことになります。

糖質は脂肪が蓄積されにくい穀類・芋類から摂ると良い

糖質は重要なエネルギー源

糖質ときくと砂糖などの甘いものをまず思い浮かべると思いますが、それだけでなく、ごはんやパンをはじめとした主食に多い穀類や芋類に含まれている「でんぷん」も糖質の一種です。また、果物に含まれている果糖や牛乳などに含まれている乳糖も糖質の仲間です。

糖質は私たちの体のエネルギー源となる、とても大切な栄養素です。摂取した糖質のほとんどは肝臓でブドウ糖となり、血液といっしょに全身をめぐって各組織でエネルギーとして消費されます。特に、脳ではブドウ糖がおもなエネルギー源です。

エネルギーにならないものはグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられたり、中性脂肪として蓄えられ、エネルギーが不足するとそちらへ回されエネルギー源となります。

糖質の1日の必要摂取量とは

1日に必要な糖質の摂取量は、次のようになります。
個人の年齢や性別、活動レベルなどによってエネルギーの必要量は違ってきますが、たとえば、1日の総エネルギー摂取量が2,000キロカロリー必要な人の場合には、その60パーセントほどの1,200キロカロリーを糖質から摂取するのが望ましいといわれています。

吸収されるのに時間がかかる穀類や芋類なら脂肪がたまりにくい

ごはんやパン、めん類などの穀類をはじめ、さつまいもやじゃがいも、さといもなどの芋類、トウモロコシ、栗などは、デンプンが主成分です。糖質にはいくつかのタイプがあるのですが、多糖類のでんぷんは、消化酵素によって分解されてから吸収されるのがゆっくりなタイプの糖質で、ブドウ糖や砂糖の主成分であるショ糖などと比べると、それほど脂肪の増加につながらないのです。

穀物なら糖質だけでなく、食物繊維も多くて、各種ビタミンやミネラル、タンパク質といった栄養素も含まれています。芋類にも食物繊維やビタミンCが多く、カリウムも含まれているので、血圧が高くなるのを防いでくれます。

砂糖は吸収が速く脂肪に変わる

ブドウ糖やショ糖は、多糖類と比べると比較的に消化・吸収されるスピードが速く、摂取してから30分ほどで血糖値が上昇します。余分な糖質はというと、中性脂肪に変化して体内に蓄積され、肥満のもとになるのです。

菓子類や清涼飲料水などにはブドウ糖やショ糖が多く含まれているので、エネルギーを摂り過ぎないためには、できるだけ糖質は穀類や芋類から摂取すると良いでしょう。ショ糖の摂り過ぎは高トリグリセライド血症の原因にもなります。

高カロリーなアルコールと上手につき合う

アルコール類のエネルギー

アルコールは一般に高カロリーな飲みものです。そして、アルコールのお供のおつまみにもカロリーの高いものが多くなっています。
少量のアルコールがHDL(善玉コレステロール)を増やすことはわかっていますが、毎日のように飲んでいるという人は、エネルギーの摂り過ぎに注意しなければなりません。アルコールから摂取するエネルギー量は、1日の適正な摂取エネルギー量の1割ほどに抑えるようにしましょう。

例えば、健康な成人で、1日の摂取エネルギーが2,000キロカロリーの人のエネルギー量の1割というと、アルコールの場合、ビールで中ビン1本くらい、日本酒なら1合くらいになります。そこにおつまみの分が増えるので、エネルギーもさらに増します。

自分で飲むアルコールと食べるおつまみのカロリーを知っておき、上手につき合っていきましょう。

エネルギーを摂り過ぎないためのアルコールの上手な飲み方

体の事が心配だけどおいしくお酒が飲みたい、どうしてもお酒をやめられない、という人もいるかもしれません。そんな人は、次のような飲み方を心がけて、楽しくお酒を飲みましょう。

まずはアルコールの適量を守ることが大事になります。アルコール度数の高い強いお酒なら、薄めて飲みます。おつまみは、できるだけ栄養のバランスを考えて、カロリーが低く、タンパク質やビタミン、ミネラルがしっかり含まれているものをつまみながら、時間をかけてゆっくりとお酒を飲むとよいでしょう。

飲み方のポイント

  • ゆっくり時間をかけて飲む
  • 楽しい雰囲気で飲む
  • おつまみを食べながら飲む
  • 適量を守って飲む
  • 強いお酒は薄めて飲む
  • 夜の12時を超えないように飲む

そして、1週間のうち2日は休肝日をつくりましょう。
中性脂肪を増やさないためにもアルコールの飲み過ぎに注意

脂肪を摂るならコレステロールを減らす不飽和脂肪酸

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

私たちが食事で脂肪を摂取すると、体内でグリセリンと脂肪酸に分解されます。脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸がありますが、飽和脂肪酸はコレステロールの値を上昇させ、不飽和脂肪酸は逆にコレステロール値を減少させる働きをもっています。

血液中に悪玉コレステロールが増えすぎると血管壁に付着し、血管が細くなって、動脈硬化の原因になってしまいます。つまり、コレステロールを増やす飽和脂肪酸のほうが私たちの体にとって有害となるので、脂肪(脂質)を摂取するなら不飽和脂肪酸のほうが良いということになります。

飽和脂肪酸は牛・豚・鶏肉の脂身、卵、バター、ラード(豚脂)やヘット(牛脂)などの動物性の脂肪に含まれ、不飽和脂肪酸は植物油やマーガリンといった植物性の脂肪に含まれています。また、動物性でも魚の脂肪の場合、主成分は不飽和脂肪酸で、飽和脂肪酸はほとんど含まれていません。

肉の脂は悪玉コレステロールを多く含んでいる

肉の中でもロースやバラ肉と呼ばれる部位には動物性脂肪がいっぱいで、これらのうちのおよそ9割が中性脂肪で、残りは遊離脂肪酸やコレステロール、リン脂質が含まれています。部位によって脂肪分はけっこう違い、例えば、牛肉ならサーロインにはヒレ肉の約2倍、豚肉ならバラ肉には脂身のないモモ肉の約15倍、鶏肉なら皮付きモモ肉にはササミの約3倍の脂肪分が含まれているのです。牛や豚肉に比べ、鶏肉には脂肪が少ないですが、皮の部分には多いので注意しましょう。

バター、ラード、ヘットなど常温で固体の油脂にもコレステロールを増やす働きがあるので、あまり食べないほうが良いです。

リノール酸が悪玉コレステロールを減らす

不飽和脂肪酸のひとつに、植物油の主な成分であるリノール酸があります。リノール酸は、細胞膜やリポたんぱくを構成する成分となったり、ホルモンの原料にもなる必須脂肪酸で、LDL(悪玉コレステロール)を下げる働きもします。リノール酸が多く含まれているのは、紅花油やコーン油、大豆油などです。しかし、体に良いといっても摂り過ぎるとHDL(善玉コレステロール)まで減らしてしまうことになるので気をつけたいところです。

魚に含まれるEPA・DHAが動脈硬化を防ぐ

魚に多く含まれている脂肪酸は不飽和脂肪酸で、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)があります。これらには血液をサラサラにする性質があって、血液の血小板凝固作用を抑え、肝臓でつくられるVLDL(超低比重リポたんぱく質=肝臓から組織へとコレステロールを運ぶ)の過剰生産を抑えて、中性脂肪の増加を防ぎます。動脈硬化の予防や高脂血症(脂質異常症)の改善には、1週間に3回以上は魚を食べるようにすると良いでしょう。

また、魚介類にはアミノ酸のタウリンが豊富に含まれていて、これにも、血中コレステロールを下げたり、血圧を正常に保つ働きがあります。

エノキに内蔵脂肪を減らす特効成分を発見!お腹やせ効果大

内蔵脂肪を減らす成分が多い

中高年になると、おなかがポッコリと突き出た内臓脂肪型肥満に、多くの人が悩むようになります。体型は、太っていないし、体重も若い頃と比べてそれほど増えていないのにお腹だけがポッコリと出てくるようになります。

内臓脂肪の蓄積は、食べすぎや運動不足などによって起こります。そのため、内臓脂肪を減らすには、適度な運動を行いながら、食事で脂肪や糖のとり過ぎを控えることが大切。

それと併せて、内臓脂肪型肥満の解消に、ぜひともおすすめしたい食材があります。
それは、食卓でもおなじみのエノキタケ(エノキ) というキノコです。

キノコ類は低カロリーの食材であり、すぐに満腹感を得られて摂取エネルギーを抑えられることから、ダイエット食材として人気が高まっています。
エノキをはじめ、マイタケ、シイタケ、ブナシメジなどのキノコ類は、生薬(漢方薬などの原材料となる植物や動物・鉱物・菌類など天然産物)としても利用されており、脂肪を消費しやすくし、胃腸や肝臓の働きを高め、免疫力(病気を防ぐ力)も強めるとされています。

こうしたキノコ類の中でも、エノキは内臓脂肪を減らす働きが特に強いのです。東洋医学において、体内で利用されない過剰な水分や脂肪を「湿邪」といいます。湿邪はおなかにたまりやすく、内臓脂肪も湿邪の1つと考えられています。

中国料理では、エノキはこの湿邪を取り除く健康食材として使われます。東洋医学において、エノキは内臓脂肪を減らすことに大きく役立つと考えられてきたのです。

では、エノキがどのように内臓脂肪減らしに役立つのかを、科学的に解明していきます。
まず1つめは、エノキには食物繊維が豊富なことです。食物繊維には、食事でとった余分な脂肪をからめ取り、排出する働きがあります。特に、エノキなどのキノコ類に含まれる食物繊維は、腸にたまりやすい性質があります。この食物繊維を分解しようとして、腸は活発に動き、結果として便通がよくなって、肥満の原因となる便秘の改善に役立つのです。

2つめは、エノキにキノコキトサンが多いことです。キノコキトサンは多糖類の一種で、脂肪を分解して吸収しやすくする酵素の働きを抑えることがわかっています。キノコキトサンは、数あるキノコの中でも、エノキに最も多く含まれています。

さらに3つめは、最近の研究で、脂肪を直接、強力に燃やす成分がエノキに見つかったことです。これは、横浜薬科大学の研究で発見された「エノキタケリノール酸」というエノキ特有の成分です。

内臓脂肪が2割以上も減少

激しい運動などをすると、私たちの体内では、アドレナリンというホルモンが分泌されます。そして、体内の脂肪ベータ細胞の表面には「β-アドレナリン」という受容体があり、分泌されたアドレナリンがβ-アドレナリンを刺激することで、脂肪が燃えるしくみになっています。

しかし、運動不足でアドレナリンの分泌量が減ったり、甘いものや脂っこいものをとり過ぎたりすると、脂肪は十分に燃やされません。その結果、特に腹部にある臓器の周囲に内臓脂肪がたまりやすくなり、おなか太りを招いてしまうのです。

エノキタケリノール酸には、このβ-アドレナリンを刺激し、脂肪を燃やす働きがあります。特筆すべきは、内臓脂肪を集中的に燃やすことです。研究グループが行った試験によって、エノキタケリノール酸の内臓脂肪を減らす働きが実証されています。

試験では、BMI値が26~30 の男女250人を対象に、干しエノキを8週間とってもらいました。その結果、内臓脂肪の量が平均で23% 減少したのです。この研究結果は、国際会議の講演や論文で発表され、大きな反響を呼びました。

このように、エノキの内臓脂肪減らし作用には目を見張るものがあります。そして、こうしたエノキの働きを、手軽に、しかも効率よく利用する方法もわかりました。
それは「エノキ茶」を手作りして飲むことです。エノキ茶を飲めば、エノキタケリノール酸を効率よくとることができます。

実際にエノキ茶でウェストが痩せた人の感想がこちらにあります。

脂質は質と量を考えて摂る

脂質の摂取量

日本人の食生活が欧米化し、平成になる頃にはすでに、総エネルギーに対する脂質摂取の割合が25パーセントを超えています。それに伴い、日本では若年層でも総コレステロール値が高い人が増え、心疾患にかかる人が増加しています。

ひとり一日当たりの総エネルギー摂取量は、年齢や性別、身体活動レベルなどによっても違いますが、総エネルギー摂取量に対しての脂質の割合は、20~25パーセントが目標とされています。できるだけ、緑黄色野菜や果物、海藻類を食べたり、低脂肪の乳製品を多く摂るようにして、脂質の摂取量を抑えるのがポイントになります。ただ、脂質は、多すぎだと良くありませんが、不足した場合にもいろいろと問題が出てきますので、必要量は摂るようにしたいものです。

動物性脂肪より植物性脂肪?

脂質には、飽和脂肪酸が多く含まれる動物性脂肪と、不飽和脂肪酸が多く含まれる植物性脂肪があります。飽和脂肪酸にはコレステロールを増やす働きがあり、不飽和脂肪酸には反対にコレステロールを減らす働きがあります。このことだけで見ると、バターやラードといった動物性脂肪を摂らず、リノール酸やリノレン酸など植物油の植物性脂肪だけを摂ればよいということになります。

しかし、不飽和脂肪酸も摂りすぎれば、当然カロリーオーバーになるし、またLDL(悪玉)コレステロールだけでなくHDL(善玉)コレステロールまで減らしてしまうことになるのです。そして、不飽和脂肪酸の一番のデメリットは、酸化しやすいということです。

液体でサラサラしている不飽和脂肪酸は、劣化して酸化しやすく、過酸化脂質へと変わってしまいます。過酸化脂質は、血液に取り込まれると身体の組織や器官で細胞膜を傷つけ、ガンのリスクを高めたり、動脈硬化を起こしやすくなってしまうのです。よく古い油はいけないといいますが、油の鮮度に注意して古い油を使わないようにしましょう。

ちなみに、オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸には、酸化されにくい性質で、LDL(悪玉)コレステロール値を下げ、HDL(善玉)コレステロール値を上げる働きがあります。

動物、植物、また魚由来の脂肪には、それぞれ異なった種類の脂肪酸が含まれているので、これらの食品をバランス良く食べる必要があります。動物性脂肪だからダメ、植物性脂肪だからいいというものではなく、健康のためには脂分のバランスを考えて、工夫した摂取が大切です。

コレステロールの摂りすぎに注意

コレステロールの多い食品に気をつける

一日に食事から摂るコレステロールの適正な摂取量は、600mgくらいだといわれていますが、血中コレステロール値が正常値を超えている人の場合には、300mg以内に抑えることが望ましいとされています。

コレステロールを多く含む食品には、鶏卵や、イクラやたらこなどの魚卵、あんこうの肝や鶏レバーといった肉や魚の肝臓、しらすなどまるごと食べる小魚などがあります。鶏卵は栄養バランスに優れた食品ですが、一日にひとつぐらいにしておきましょう。

コレステロールが過剰になると動脈硬化の原因になりますが、逆に不足すると赤血球や血管の細胞膜が障害されやすい状態になってしまいます。摂りすぎにも注意する必要がありますが、極端にコレステロールの摂取が少ないと別の問題が出てくるのです。

コレステロールを排出する食物繊維

食物繊維といえば便秘を解消するのに役立つものとしてよく知られていますが、そのほか、体外にコレステロールを排出する働きがあります。コレステロールの吸収を抑える作用があるため、血液中のコレステロールが減少し、血糖値の上昇が穏やかになるのです。これらのことから、食物繊維は、動脈硬化や高脂血症、糖尿病などの予防にも役立っています。

食物繊維は腸の掃除をしてくれる大切な栄養素のひとつですが、ひとり一日当たりの摂取量はずいぶん不足しているといわれています。これは、日本人の食事が欧米化して、ひじきの煮つけやきんぴらごぼう、おからといった食物繊維を多く含む日本食のおかずをあまり食べなくなったことや、肉をたくさん食べるようになり、野菜の摂取量が減ったことが原因です。

食物繊維の種類

食物繊維には2種類あって、水に溶けるタイプを水溶性食物繊維、水に溶けないタイプを不溶性食物繊維といいます。
コレステロールを下げる働きが強いのは水溶性の食物繊維ですが、これは果物やニンジンなどの野菜、豆類に含まれているペクチンという成分、そして海藻類に含まれているアルギニン酸という成分、それからこんにゃくに含まれているグルコマンナンという成分の働きによるものです。また、不溶性食物繊維は、野菜のほか、穀類、いも類、きのこ類などに含まれています。
水溶性、不溶性がバランス良く配合されているトクホのイサゴールもおすすめです。

野菜や果物、海藻などから、食物繊維を毎日たくさん摂ることをめざしましょう。主食の場合、お米なら白米より玄米、パンならライ麦や小麦胚芽などの入ったパンのほうが食物繊維が摂れます。食物繊維の摂取量は、1日に20~25gが目標です。

お酒を飲む人は2週間の禁酒が効果的です。まずは、休肝日を作り、少しずつ増やしていく方法がいいでしょう。無理せずに少しずつ増やすのがポイントです。毎日飲む人はがんばって禁酒に取り組むとコレステロールは想像以上に下がります。

エネルギー量を減らす工夫をする

摂取エネルギーを上手に減らすには

エネルギーを抑えるためには、まずは高カロリーの食品を控えることです。和食には低カロリーの食品が多いので、これらを上手に利用したいものです。

エネルギーが多いものを控える

コレステロールが多く含まれている食品は、一般にエネルギー量も高いので、こういった食品を控えるのは基本であり、大切なことです。例えば、ロースなど豚肉の脂身や、ラードやバターなどは、特に非常にカロリーの高い食材です。また、飽和脂肪酸を多く使っているケーキや菓子類、そのほか、インスタント食品などもカロリーが非常に高く、しかもコレステロールも多く含まれているのです。

食生活の改善には、やはり、カロリーが高い食材や食品を控えるということがポイントといえます。そして、カロリーが低く良質なタンパク質が多く含まれている食材、食品を毎日の食事に上手に取り入れることで、食事療法を長続きさせます。

良質なタンパク質をたくさん含んでいる食品には、赤身の肉や白身の魚、大豆類があります。また、きのこ、野菜や海藻には、食物繊維、ビタミン、ミネラルがたっぷり含まれています。これらの低カロリーの食品を他の食品と組み合わせて食べることで、コレステロールや中性脂肪の摂りすぎを防ぎ、上手に摂取エネルギーを減らすことができます。

ちなみに、豆腐1丁には牛肉100gと同じくらいのタンパク質が含まれていて、脂質は肉類よりも良質です。大豆の脂質には、コレステロールを下げる働きをする不飽和脂肪酸が豊富に含まれているのです。さらに、大豆に含まれているサポニンという物質には活性酸素によって酸化された脂質を分解する働きがあり、大豆は抗酸化食品でもあります。

エネルギーを摂りすぎないための調理のポイント

摂取エネルギーがオーバーしないように、調理法も工夫してみましょう。油脂分を減らすには、食材を揚げたり炒めたりするよりも、茹でたり蒸したりするほうが良いです。焼き肉やステーキならフライパンや鉄板より金網で焼いたほうが良いし、脂の多い肉などを煮込む時にはアクをよく取ります。

油をたくさん使う料理は高カロリーなので、減量したい人には大敵なのですが、おいしいものはやっぱり食べたいですよね。血清コレステロール値が高い人の場合には、揚げものや炒めものをする時にも、できるだけ植物油を使いましょう。

揚げものをする時の工夫

エネルギー過多になってしまう揚げものですが、ちょっと工夫するとエネルギーを減らせます。

  • 油の使用量を少なくするために、鍋はフッ素樹脂加工のものが良い。
  • 油の吸収を減らすために、高温で短時間で揚げる。
  • 油を吸いやすい食材は避け、材料を小さく切りすぎないようにする。
  • できるだけ衣は少ないほうが良い。(天ぷらよりフライ、フライよりから揚げ、から揚げより素揚げ)
  • 油の吸収を減らすために、衣にする粉は小麦粉よりも片栗粉のほうが良い。

食事の量を見直す

標準体重よりも多い人は、食事の量を減らして、適正なエネルギー量にコントロールしましょう。

早食い、大食いを直す

コレステロール値の高い人、糖尿病や痛風、脂肪肝などの合併がある人は、肥満であることが多いです。標準体重をオーバーしている人は、まずはとにかく現在の体重を減らさなければいけません。一般的に、太っている人は早食いや大食いなことが多いので、この習慣を改めましょう。早食いだと満腹感を得る前に食べ過ぎてしまうので、良く噛んでゆっくり食べます。間食やアルコールの量も控えるようにして、一日の全体の食事の量を減らします。

腹八分目で1日3食

体重のコントロールをするのに、いちばん簡単に自分でできるのは、食事を腹八分目に抑えることです。一日に3回の食事をきちんととって、腹八分目の量をゆっくり食べることが減量につながります。

急激に減量をすると、エネルギーの代謝のバランスが乱れ、体をこわすことがあります。減量が目的であっても、急に食事を抜いたり、激しい運動を始めるのは良くありません。正しく減量するためには、まずは栄養バランスの良い食事を3食きちんととること。そして、お腹がいっぱいになるまで食べないことです。

摂取する量を減らしたい食品は

毎食ご飯を何杯もおかわりしているという人は別として、普通の人は、主食を減らすのではなく、脂っこいおかずを減らしましょう。主食のご飯を減らしても、その分おかずの量が増え、カロリーオーバーになってしまうことも考えられます。

ご飯は糖質の中でも消化吸収がゆっくりで腹もちが良く、満足感が得られます。ご飯茶碗に軽く盛った一膳分のご飯は、エネルギー量からみても必要なのです。

甘い物は糖質のかたまりのようなもので、どんどん体内に吸収されていき、体重の増加につながります。食べ過ぎに気をつけましょう。また、アルコール飲料を飲む人なら、それも量を減らしましょう。

減量はゆっくりおこなうこと

体重を減らすには、栄養のバランスを考えて食事を改善し、摂取エネルギーに基づいて食事の量を減らしていきますが、重要なのは、そのペースです。急激に体重の減量をおこなうと、HDL(善玉コレステロール)が減少してしまうのです。善玉コレステロールを減らさないよう上手く減量するには、1ヶ月に1~2㎏減らすことを目標に、ゆっくり体重をおとしていくと良いでしょう。

激しい運動で活性酸素が生じる

活性酸素とは

動脈硬化やガンなどの病気の発生、老化の促進などに、活性酸素が大きく関係していることは以前からわかっています。酸素は私たち人間をはじめ多くの生物が生きていく上で必要なものですが、この酸素の一部に毒性のある活性酸素が含まれています。活性酸素は大気中の酸素に含まれている他に、私たちの体内でも生成されていて、血液の中に溶け込んだ酸素が消費されてエネルギーに変わるときに、その一部が化学変化を起こして活性酸素になります。

活性酸素は本来、免疫作用を助けるマクロファージが病原菌などを攻撃するときに使われているので、私たちにとって悪者なだけではないのですが、とても毒性の強い活性酸素に変化することがあるのです。この活性酸素にはタイプの異なる4種があって、それぞれの活性(毒性)が害を及ぼします。

運動をする・しないに関わらず、ただ座っているだけでも私たちには酸素が必要です。呼吸が荒くなるようなとても激しい運動をすると、それだけたくさんの酸素が必要になります。そして、呼吸をするときに活性酸素も一緒に体内に取り込まれているのです。

酸化に対抗する力

私たちの体内には活性酸素の毒性を消滅させる抗酸化物質があり、それらによって活性酸素を撃退する力を抗酸化能力といいます。抗酸化物質には、体内に存在するSOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)やカタラーゼという酵素、グルタチオンというアミノ酸化合物、食物から摂り入れられるカロテノイド、ビタミン類などがあります。

抗酸化能力は、個人の年齢や体力によって違いがありますが、年齢を重ねると自然に衰えてしまいますから、抗酸化作用のある栄養素を含んだ食物を意識的に摂るようにしたいものです。

激しすぎる運動は有害

適度に運動することは健康を維持するために大事なことですが、抗酸化能力が衰えてきた中高年の人がエアロビクスやランニングといった激しい運動をすると、体内には大量の活性酸素を発生させることになり、全身が攻撃されます。これが、老化を早めたり、糖尿病、ガン、脳卒中や心筋梗塞のような成人病を引き起こすことにもなります。

心筋梗塞では、心臓の冠動脈に血栓ができて、虚血になり、最悪の場合、突然死する可能性があります。また虚血は、神経が高ぶるようなストレスを抱えていたり、緊張した状態だったり、激しい運動をしたときにも起こることがあります。

このように、激しすぎる運動をすることで活性酸素が発生して体に有害になる、ということを記してきましたが、活性酸素が発生する原因には、激しすぎる運動だけでなく、紫外線、排気ガス、電磁波、たばこやアルコール、食品添加物、ストレス、炎症、呼吸など、私たちの身のまわりのさまざまなものがあります。

中性脂肪が高い人のための改善策と基礎知識。